ナウ・アイム・ヒア

「ナウ・アイム・ヒア」（Now I'm Here）は、イギリスのロックバンド、クイーンによって1975年にシングルとして発表された楽曲です。この曲は、1974年にリリースされたアルバム『シアー・ハート・アタック』に収録されており、クイーンの代表的なナンバーの一つとして知られています。シングルカットされた当時の日本でのタイトルは「誘惑のロックンロール」でした。

この楽曲は、ギタリストのブライアン・メイによって作詞作曲されました。制作の背景には、1974年5月に行われたアメリカツアーでの経験が大きく影響しています。ツアー中に感じた興奮や高揚感が、楽曲のダイナミックなサウンドや力強い歌詞に反映されています。

「ナウ・アイム・ヒア」は、クイーンのライブパフォーマンスにおいて非常に重要な位置を占めています。1974年から1986年まで行われたほぼ全てのライブで演奏されており、観客を熱狂させる定番曲として親しまれてきました。そのライブパフォーマンスの様子は、数々のライブアルバムや映像作品で確認することができます。

また、この楽曲は数多くのコンピレーションアルバムにも収録されています。代表的なものとしては、『グレイテスト・ヒッツ』（1981年）や『クイーン・ロックス』（1997年）などが挙げられます。これらのアルバムを通じて、世代を超えて多くの音楽ファンに愛され続けています。

音楽専門誌からの評価も高く、2005年3月には、Q誌が発表した「100 Greatest Guitar Tracks Ever!」において33位にランクインしました。この選出は、ブライアン・メイのギタープレイの卓越性と、楽曲の持つ普遍的な魅力を証明しています。

オリジナルシングルの収録曲は、「ナウ・アイム・ヒア」と「谷間のゆり」でした。日本で再発された際には、「ナウ・アイム・ヒア」と「炎のロックンロール」が収録されています。

この楽曲のレコーディングには、以下のメンバーが参加しています。

フレディ・マーキュリー：リードボーカル、コーラス、ハモンドオルガン
ブライアン・メイ：エレクトリックギター、コーラス、ピアノ
ロジャー・テイラー：ドラムス、コーラス
ジョン・ディーコン：ベース

「ナウ・アイム・ヒア」が収録されている主なライブアルバムは以下の通りです。

ライヴ・キラーズ (1979年)
伝説の証/クイーン1981|伝説の証_クイーン1981 (1981年)
オン・ファイアー/クイーン1982|オン・ファイアー_クイーン1982 (1982年)
ライヴ・イン・リオ (1985年)
We Are the Champions: Final Live in Japan (1985年)
クイーン・ライヴ!!ウェンブリー1986 (1986年)
ハンガリアン・ラプソディ〜クイーン・ライヴ・イン・ブダペスト '86 (1986年)
フレディ・マーキュリー追悼コンサート (1992年)

「ナウ・アイム・ヒア」は、映画作品にも使用されています。

スペーストラベラーズ
ボヘミアン・ラプソディ

この楽曲は、クイーンの音楽性、特にブライアン・メイのギタープレイの魅力を象徴する一曲と言えるでしょう。そのエネルギッシュなサウンドと、ライブでの圧倒的なパフォーマンスは、多くの音楽ファンを魅了し続けています。

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