ナツフジ

ナツフジ（夏藤）

ナツフジ（学名: Wisteria japonica または Millettia japonica）は、マメ科フジ属（またはナツフジ属）に分類されるつる性の落葉木本です。和名が示す通り、夏に開花することから名付けられました。別名としてドヨウフジ（土用藤）とも呼ばれています。

形態・生態

ナツフジは、細いつるを左巻きに伸ばして成長します。葉は奇数羽状複葉で、ほとんど無毛で、縁が波打つのが特徴です。托葉は宿存します。花は淡黄白色の蝶形花で、総状花序を形成し、垂れ下がります。開花時期は7月から8月にかけてです。果実は豆果で、熟すと種子を飛ばします。

分布・生育地

ナツフジは日本固有種であり、本州の関東地方南部以西に分布しています。山野などに自生し、他の植物に絡みつきながら生育します。

人間との関わり

ナツフジは、観賞用として栽培されることがあります。夏の庭を彩る花として、また、つる性の特性を生かしてフェンスなどに絡ませて利用されることもあります。

その他

つるの巻き方: ナツフジのつるは左巻きです。つる植物には右巻きと左巻きのものが存在し、ナツフジはその一例です。
学名について: ナツフジの学名は、以前はMillettia japonicaとされていましたが、近年ではWisteria japonicaとされることもあります。

参考文献

茂木透写真『樹に咲く花 離弁花2』高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2000年、98-99頁。ISBN 4-635-07004-2。
尼川大録、長田武正『検索入門樹木 : 総合版』保育社、2011年（原著1988年）、340頁。ISBN 978-4-586-31055-5。

関連項目

つる植物
右巻き、左巻き

外部リンク

Millettia japonica - National Center for Biotechnology Information (NCBI)
Millettia japonica - Encyclopedia of Life
波田善夫. “ナツフジ”. 植物雑学事典. 岡山理科大学生物地球学部. 2012年7月17日閲覧。
いがりまさし. “ナツフジ”. 植物図鑑・撮れたてドットコム. 2012年7月17日閲覧。

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