ノースガスト

ノースガストについて

ノースガストは、日本の競走馬および種牡馬として知られており、特に1980年に行われた菊花賞を制したことで名を馳せました。彼のキャリアは3歳でのデビューから始まり、多くのレースで活躍しましたが、特に菊花賞の勝利はその後の競馬界において記憶に残るものとなりました。

競走成績

ノースガストは、1979年に函館競馬場でデビューを果たしますが、初戦からの3レース目においては牝馬ラフオンテースに次ぐ形で2着となりました。そのため、注目される存在となり、次のレースへの期待が高まりました。しかし、皐月賞には出場することができず、4歳になってからは中京競馬場でのレースに出走し3着に入ります。その後、東京優駿（日本ダービー）にも出走しますが、オペックホースの10着と悔しい結果に終わりました。

夏場の函館では、1200万下条件の特別競走に出走しましたが、勝つことができず、騎手が田島良保に変わることが、その後の成績に影響を与えました。秋には神戸新聞杯を勝利し、これがノースガストにとって初めての重賞制覇となり、その後も京都新聞杯で2着に入るなど、成績を伸ばして行きます。そして迎えた菊花賞では期待を一身に背負い、5番人気で出走しました。

レースでは、一番人気のモンテプリンスが早めに先頭に立ち、そのまま突き進む様子が見られました。しかし、ゴール前ではノースガストが内側から追い上げ、クビ差で勝利を収めました。彼のこの時の走りは、3分6秒1という当時のレコードタイムであり、422キロという馬体重での勝利は菊花賞最軽量優勝馬として記録されています。

ただ、その後は故障に悩まされることが多く、5歳時の大阪杯では5着、6歳時の宝塚記念では14着と期待に応えられぬまま、7歳で現役を引退することになります。

生涯成績

ノースガストの競走成績は、15戦して4勝という結果でした。その中でも、1980年の神戸新聞杯と菊花賞が主な勝ち鞍として挙げられます。彼のキャリアは決して順風満帆ではありませんでしたが、特に菊花賞での勝利は多くの競馬ファンの心に残るものとなりました。

引退後の生活

現役を引退した後、ノースガストは1984年から種牡馬としての道を歩み始めます。しかし、長距離馬としての評価や血統における制約から、十分な種付けの機会は得られず、種牡馬としての成功は限定的でした。最も大きな獲得タイトルである菊花賞が種牡馬業績においては不利に働くこともあり、1992年には種牡馬を引退しております。ノースガストの晩年の産駒は、特に二分久男厩舎で活躍しました。

その後、北海道白老郡白老町のイーハトーヴ・オーシャンファームに功労馬として繋養され、老後の余生を送ります。彼の墓は同牧場に建てられており、今でも多くのファンに愛されています。

主な産駒

ノースガストからは、トミノゴーランという中央・地方通じて唯一の重賞勝ち馬が誕生しました。その他にも、中央で1勝を挙げた馬を数頭輩出していますが、特に目を引くような大物産駒は少なかったとされています。また、母の父としては、1997年に忘れな草賞に4着したマヤラブリーを送り出しています。

血統

ノースガストの血統は特筆すべき点があり、6代母フリッパンシーは著名な競走馬である大鵬・セントライト・アルバイト・トサミドリの兄弟を輩出しています。母の父ミステリーはパーソロンの全兄です。

ノースガストは、競走馬としてだけでなく種牡馬としても注目される存在でしたが、競馬界におけるその位置は一時的でした。彼が残した痕跡は、長きにわたって競馬ファンの間で語り継がれています。

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