ハマー・トゥ・フォール

「ハマー・トゥ・フォール」（Hammer To Fall）は、イギリスのロックバンド、クイーンが1984年に発表した楽曲です。アルバム『ザ・ワークス』の8曲目に収録されており、作詞作曲はギタリストのブライアン・メイが担当しました。この曲は、核戦争の恐怖をテーマにした歌詞が特徴で、重厚なギターサウンドとフレディ・マーキュリーの力強いボーカルが印象的なロックナンバーです。

アルバムリリース後の1984年9月10日にシングルカットされ、イギリスの週間チャートで13位、南アメリカの週間チャートで3位を記録するなど、世界的にヒットしました。シングル版は、アルバム版よりも約30秒短いエディットバージョンで、このシングルバージョンは、コンピレーションアルバム『グレイテスト・ヒッツII』や『クラシック・クイーン』にも収録されています。

プロモーションビデオも制作され、クイーンのメンバーがライブさながらの演奏を繰り広げる映像で構成されています。一部には、1984年8月24日に行われた「The Works Tour」のブリュッセル公演の模様が使用されており、このビデオは映像作品『グレイテスト・ビデオ・ヒッツ 2』で視聴することができます。

「ハマー・トゥ・フォール」は、ライブでも頻繁に演奏されました。1985年の「ライヴエイド」では、「ボヘミアン・ラプソディ」、「RADIO GA GA」に続いて3曲目に演奏され、この時のパフォーマンスは、2018年公開の映画『ボヘミアン・ラプソディ』で再現されました。映画のサウンドトラック盤にも、当時のライブ音源が収録されています。その他、1986年のウェンブリー・スタジアムでのライブや、2008年のクイーン＋ポール・ロジャーズのツアーではオープニングナンバーとして演奏されました。ブライアン・メイのソロツアーでも、1993年と1998年に演奏されており、1998年のツアーでは、交通事故で亡くなったコージー・パウエルを追悼するため、スローバラードにアレンジされたバージョンが披露されました。1986年のライブの模様は、CD『クイーン・ライヴ!!ウェンブリー1986』やDVD『ラストツアー/クイーン1986』などで視聴できます。

シングル盤には、7インチ盤と12インチ盤があり、それぞれ異なるバージョンが収録されています。

7インチ盤
ハマー・トゥ・フォール (エディット・ヴァージョン) - Hammer To Fall (Edited Version) 3:40
ティア・イット・アップ - Tear It Up 3:26

12インチ盤
ハマー・トゥ・フォール (ヘッドバンガーズ・ミックス) - Hammer To Fall (The Headbangers Mix) 5:23
ティア・イット・アップ - Tear It Up 3:26

演奏には、以下のメンバーが参加しています。

フレディ・マーキュリー - リード・ボーカル、バッキング・ボーカル
ブライアン・メイ - エレクトリック・ギター、バッキング・ボーカル
ロジャー・テイラー - ドラムス、バッキング・ボーカル
ジョン・ディーコン - ベースギター
* フレッド・マンデル - シンセサイザー

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