バイコヌール宇宙基地200番射点

バイコヌール宇宙基地200番射点は、ソビエト連邦時代から続く重要なロケット発射施設であり、主にプロトンロケットの打ち上げに使用されてきました。この射点は、200/39発射台と200/40発射台の二つの主要な発射台で構成されています。

200/39発射台

200/39発射台は、近年ではインターナショナル・ローンチ・サービス（ILS）による商業打ち上げを含む、プロトン-Mロケットの打ち上げに利用されています。この発射台からは、数々の重要な宇宙ミッションが実施されており、惑星探査機や宇宙ステーションモジュールなどの打ち上げを支えてきました。

具体的には、金星探査機ベネラ14号、15号、ベガ1号、火星探査機フォボス1号、マーズ96などがこの発射台から打ち上げられています。また、宇宙ステーション「ミール」のコアモジュールやクバント1、クリスタルといった主要なモジュールも、200/39発射台からの打ち上げです。

200/40発射台

一方、200/40発射台は、1991年まではプロトン-Kロケットの打ち上げに利用されていましたが、現在は使用されていません。この発射台からも、多くの重要なミッションが実施されており、ベネラ13号、16号、ベガ2号、フォボス2号などの惑星探査機が打ち上げられました。また、宇宙ステーション「サリュート7号」や「グラナート」などもこの発射台から打ち上げられています。

現在と将来

当初、200/40発射台は、次世代ロケット「アンガラ」の発射施設として再構築される計画がありました。しかし、その後、アンガラロケットの発射施設は、250番射点に移されることになり、200/40発射台が再利用される見込みはなくなりました。現在、200番射点は、200/39発射台のみが運用されており、プロトン-Mロケットによる商業打ち上げや科学ミッションの拠点として、その役割を果たし続けています。

歴史的意義

バイコヌール宇宙基地200番射点は、ソビエト連邦およびロシアの宇宙開発史において、重要な役割を果たしてきました。数々の惑星探査機や宇宙ステーションモジュールの打ち上げを支え、宇宙科学の発展に大きく貢献したと言えるでしょう。この射点の歴史は、宇宙開発における技術的進歩と、人類の宇宙への挑戦の軌跡を物語っています。

今後、200/39発射台は、ロシアの宇宙開発における重要なインフラとして、その役割を継続していくことが予想されます。

参考資料

Encyclopedia Astronautica - Baikonur LC200/39 (https://web.archive.org/web/20080914124237/http://www.astronautix.com/lvs/baiknur20039.htm)
Encyclopedia Astronautica - Baikonur LC200/40 (https://web.archive.org/web/20080915115214/http://www.astronautix.com/lvs/baiknur20040.htm)

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