バイソン片山

バイソン片山：日本のジャズドラマー、作曲家、タレント

バイソン片山（1951年8月6日 - 2024年8月17日）は、日本のジャズシーンを代表するドラマー、作曲家、そしてタレントとして幅広い分野で活躍した人物です。宮城県気仙沼市に生まれ、その音楽的才能を開花させました。

生い立ちと音楽への道

宮城県気仙沼市で育ち、宮城県気仙沼高等学校を卒業後、1974年に上京。ANコンテンポラリーミュージックにて、著名なドラマーである日野元彦に師事し、プロとしてのキャリアをスタートさせました。クラシック音楽にも造詣が深く、日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者の佐藤氏からティンパニを、NHK首席奏者の有賀氏から小太鼓の指導を受けました。

杉野喜知郎（ピアノ）、ドン・エイブニー（ピアノ）、松本英彦（テナーサックス）といった名だたるミュージシャンのレギュラードラマーとして活動し、その実力を磨きました。

アメリカでの活動と自己の音楽性の追求

1985年からは活動の拠点をアメリカに移し、自己のトリオやグループを中心に演奏活動を展開。独自の音楽性を追求し、国際的な舞台でも高い評価を得ました。

帰国後は、自己のトリオ、カルテット、バイソンバンドを率いて、首都圏をはじめ日本全国のライブハウスなどで精力的に活動。音楽プロデューサー、作曲家としても才能を発揮し、後進の育成にも力を注ぎました。ドラム・リズムクリニックを主宰し、次世代のミュージシャンの育成に貢献しました。

多彩な才能と活動

BISON Katayama's Music & Associatesの代表を務める傍ら、地元気仙沼市の魅力を発信する「みなと気仙沼大使」としても活躍。実家は臨済宗の寺院であり、住職である実兄は音楽説法グループ「カッサパ」を結成するなど、音楽一家としても知られています。

そのユニークなキャラクターから、NTTタウンページや日清サラダ油、ZIMAなどのCMにも出演。映画「畏れおののいて」やMr. Childrenの「くるみ」のプロモーションビデオにも出演するなど、タレントとしても幅広い活動を展開しました。

ディスコグラフィー

『To The See／バイソンバンドwithハンク・ジョーンズ』1992年
『Urban Labyrinth 都会の迷路／バイソントリオ、シダー・ウォルトンpバスター・ウイリアムスb』キングレコード　1995年2月22日
『ALL ROUND THREE／バイソントリオ』2003年
『あなたと夜と音楽と／BISON & Jazz Associates』2007年
『FIRST FLIGHT』ウルトラ・ヴァイヴ　2010年4月7日
『Dearly Beloved Jazz/バイソン片山TRIO』2017年7月1日

主な活動

1976年〜1980年、六本木パッサテンポにて杉野喜知郎（p）3のレギュラードラマー。
1981年〜1986年、赤坂山王ホテルにてドン・エイブニー（p）3のレギュラードラマー。
1986年、第1回サッポロビール・ジャズオーディションで「バイソンバンド」がグランプリを獲得。
1987年、スイスモントルー・ジャスフェステバルに「バイソンバンド」で出演。
1989年、名古屋世界デザイン博JTミュージックランに「ランディ＆バイソンバンド」で出演。
1990年、米・モンタレー・ジャズフェステバルにラリー・ビコビッチ4として出演。
1990・92年、ハンク・ジョーンズ（p）ジャパンツアー全日程に参加。
1991年、NHK TV『BSジャズ選』にて、ウォター・ビショップjr（p）4に参加。
2001年〜03年、尾田悟＆ヨーロピアンジャズ・ジャパンツアー、ルータバキン4ジャパンツアーに参加。
2003年、マリナショー ジャパンツアーにバイソントリオで参加。
2005年、「愛・地球博」に鞠沙樹里（vo）&バイソントリオで出演。
2004年〜、芝パーク、汐留パークホテルにて「バイソン片山3」また、来日ミュージシャントリオにて出演。
2007年〜2009年、渡辺貞夫＆グレックマッケンジー3にてJFMに出演。
2010年、イスタンブールジャズフェステバルに出演。
2010年、台北ジャズコンサートツアー、東北ツアー。
2011年、台北ジャズコンサートツアー＆レコーディング。

主な共演者

杉原淳＆サラブレッズ、松本英彦4、山本剛3、日野皓正、水橋孝3、北村英治、峰厚介、中川武5、中本マリ、峰純子、マーサ三宅、金子晴美、伊藤君子、ランディ、笈田敏夫、水森亜土、グレース・マーヤ、マリーン、チャリート、マリア・エヴァなど、数多くのミュージシャンと共演。

海外では、シダー・ウォルトン、ハンク・ジョーンズ、ウォルター・ビショップ・ジュニア、マーシャル・ロイヤル、マンデル・ロウ、ダニー・タナー、エリック・ディクスン、ナンシー・ウィルソン、ヘレン・メリル、スコット・ハミルトン、ベニー・グリーン、ルー・タバキン、ジョン・クレイトンなど、国際的なジャズの巨匠たちとも共演を果たしました。

2024年8月17日午後4時50分、多臓器不全のため、相模原市の病院で逝去。享年73歳。バイソン片山の音楽への情熱と才能は、これからも多くの人々に感動を与え続けるでしょう。

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