バケタン家族

1976年夏の怪談コメディ『バケタン家族』：東京下町のお化け屋敷を舞台に繰り広げられる騒動劇

1976年7月12日から9月27日まで、NET系列（現・テレビ朝日）で放送されたテレビドラマ『バケタン家族』。全12話、毎週月曜20時からの放送で、多くの視聴者を魅了しました。前番組『金のなる樹は誰のもの』に続き、渡辺プロダクションが制作を担当した本作は、東京の下町に佇むお化け屋敷を舞台にしたコメディドラマです。

個性豊かなキャラクターたちが織りなす、笑いと涙の物語

物語の中心となるのは、お化け屋敷に住むバケタン一家。彼らは決して怖くはなく、むしろユーモラスで、時にドタバタ劇を繰り広げる愛すべき存在です。小柳ルミ子演じる露子をはじめ、有島一郎、荻島真一、西田敏行といったベテランから若手まで、個性豊かなキャスト陣が脇を固めます。松鶴家千とせ、志村喬といった名優も出演し、作品に深みを与えています。

脚本は雪室俊一、田村隆、佐々木守、渡辺由自といった実力派脚本家が担当し、テンポの良い展開と笑いを誘うセリフ回しで、視聴者を飽きさせません。演出は真船禎が全話担当し、独特の世界観を作り上げています。森岡賢一郎が手掛けた音楽も、物語に彩りを添えています。

「オバケのチャチャチャ」：耳に残る主題歌

主題歌は、小柳ルミ子による「オバケのチャチャチャ」。童謡「おもちゃのチャチャチャ」の替え歌で、軽快なリズムとキャッチーなメロディーは、放送当時多くの子供たちに親しまれ、番組を象徴する存在となりました。

NET系列各局での放送

『バケタン家族』は、NETテレビ（製作局）をはじめ、北海道テレビ、東日本放送、名古屋テレビ、朝日放送、テレビ岡山（現・岡山放送）、広島ホームテレビ、瀬戸内海放送、九州朝日放送など、全国のNET系列局で放送されました。特に、当時フジテレビ系列とのクロスネット局であったテレビ岡山と、香川県のみを放送対象地域としていた瀬戸内海放送での放送は、番組の広がりを示す重要な要素となっています。

関連作品とキャスト

本作品には、お化けをテーマにした他の作品との関連性も垣間見られます。また、出演者たちの後の活躍も目覚ましく、現在も多くのファンに愛され続けている作品です。

まとめ：時代を超えて愛される、心温まるコメディドラマ

『バケタン家族』は、単なるお化けドラマではなく、家族の温かさや人々の繋がりを描いた心温まるコメディドラマです。個性豊かなキャラクター、テンポの良い展開、そして耳に残る主題歌など、多くの魅力が詰まった本作は、1970年代のテレビドラマ史において重要な位置を占める作品と言えるでしょう。時代を超えて、今もなお多くの視聴者から愛され続けている理由を、改めて感じさせてくれる作品です。

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