バジル・ユーグスター

サー・バジル・オスカー・ユーグスター：激動の時代を駆け抜けたイギリス陸軍の将

サー・バジル・オスカー・ユーグスター（Sir Basil Oscar Eugster, 1914年8月15日 - 1984年4月5日）は、イギリス陸軍の軍人であり、最終階級は大将でした。スイス系の血を引く彼は、その卓越した軍事手腕とリーダーシップで、イギリス陸軍の歴史に名を刻みました。

生涯

ユーグスターはビューモント・カレッジを卒業後、1935年に近衛アイルランド連隊に入隊し、軍人としてのキャリアをスタートさせました。翌1936年には、英国委任統治下のパレスチナで発生したアラブ反乱の鎮圧作戦に参加し、早くも実戦経験を積みます。

第二次世界大戦中は、一貫して近衛アイルランド連隊に所属し、1940年のナルヴィクの戦いでは勇敢に戦いました。戦後、彼は同連隊の第1大隊と第3大隊の指揮官を歴任し、部隊の育成に尽力しました。

その後も、ユーグスターは着実に昇進を重ね、1959年から1962年までキプロス駐留の第3歩兵旅団長、1963年から1965年までドイツ駐留の第4歩兵師団長を務めました。さらに、1965年から1968年までロンドン管区司令官、1968年から1970年まで在香港イギリス軍司令官、1971年から1972年まで南方司令部司令官といった要職を歴任しました。

そして、1972年、ユーグスターはグレートブリテン島の全陸軍部隊を統括する連合王国地上部隊最高司令官に就任し、その軍歴の頂点を迎えました。1974年に退役するまで、彼はその重責を果たし続けました。

1969年6月17日、ユーグスターは近衛アイルランド連隊の名誉連隊長に任命されました。彼の死後、その栄誉ある地位はルクセンブルク大公ジャン殿下が引き継ぎました。

1984年、ユーグスターはその生涯を閉じました。

受勲

ユーグスターは、その長年の軍事における貢献により、数々の勲章を授与されています。

バス勲章
ナイト・コマンダー章
ロイヤル・ヴィクトリア勲章
ナイト・コマンダー章
大英帝国勲章
コマンダー章
殊功勲章
軍事十字章 (2度受章)
オーストリア共和国功績勲章（オーストリア）
星付黄金章 - 1966年受章

サー・バジル・オスカー・ユーグスターは、激動の20世紀を生き抜き、イギリス陸軍の発展に大きく貢献した傑出した軍人でした。彼の生涯は、軍人としての卓越した能力だけでなく、リーダーシップ、責任感、そして祖国への深い忠誠心を示すものであり、後世に語り継がれるべきでしょう。

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