バーサークフューラー

バーサークフューラー（BERSERK FÜHRER）は、1999年から2006年にかけて展開されたゾイド第2期シリーズに登場する、ガイロス帝国（暗黒軍）の旗艦ゾイドです。トミー（現タカラトミー）から発売された玩具を中心に、『ゾイドバトルストーリー』やアニメ作品など、さまざまな媒体で活躍しました。

開発経緯

開発はトミーの大河原紀雄氏が担当。元々はジェノザウラーの企画以前に藤野凡平氏が描いたティラノサウルス型ゾイドのデザインが原案となっています。当初は、素体をベースに装甲を改変し、共和国仕様・帝国仕様の両方で発売する案も検討されていました。共和国仕様のデザイン案の一つがゴジュラスMk3です。

設定解説

ゾイドバトルストーリー

旧ゼネバス帝国の亡命技術者のノウハウを取り入れ、ライガーゼロの兄弟機として開発されました。鉄竜騎兵団（アイゼンドラグーン）の旗艦ゾイドであり、「竜鬼」のコードネームを持ちます。

西方大陸戦争において、ガイロス帝国軍は野生ゾイドをベースとした新型ゾイドの開発に着目。「U作戦」を展開し、ライオン型やティラノサウルス型ゾイドの開発に着手しました。中でもティラノサウルス型野生体は、惑星Ziの食物連鎖の頂点に立つ強力な素体でした。

純粋なティラノサウルス型野生体を採用した「プロトレックス」をベースに、ガイロス帝国軍は最初のゾイドとしてジェノザウラーを開発。しかし、野生体をベースとした機体の制御はパイロットとのシンクロ率に依存するため、オーガノイドシステムを導入し、野生体の制御を安定させました。

その後、「プロトレックス」をベースに、ジェノザウラー派生機などのノウハウを組み入れ、ライガーゼロと共にバーサークフューラーが開発されました。ティラノサウルス型の完全野生体特有の本能を尊重したゾイドであり、オーガノイドシステム搭載型ゾイドに匹敵する生命力を獲得。計算上の総合戦闘能力はジェノブレイカーをも凌ぐと言われています。

アニメ『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』

本編時間軸の過去に開発された人工知能搭載型のゾイドとして登場します。詳細は#バーサークフューラーVeSを参照してください。

漫画『機獣新世紀ZOIDS』

プロイツェンがレイヴンに与えたゾイドとして登場します。詳細は#バーサークフューラー（レイヴン仕様機）を参照してください。

HMM（ハイエンドマスターモデル）

バスタークローとハイマニューバスラスターを含む基本装備は「バーサークユニット」と呼ばれます。装甲には「マルチレイヤー・アニーヴネス・アーマー」という優れたステルス性を有する加工が施されています。

武装・装備

荷電粒子砲: 口腔内に装備。集束型と拡散型の2タイプに切り替え可能。
エレクトロンファング: 牙部の装備。小型ゾイドを引きちぎることが可能。
ストライクレーザークロー: 前脚の爪部。レーザーを用いて重装甲を切断可能。
ストライククロー: 後ろ脚の爪部。機体の中で最も硬い部位。
アンカー: 荷電粒子砲発射時の反動を受け止めるためのアンカー。
ストライクスマッシュテイル: 打撃攻撃を可能とする尾部。
荷電粒子ジェネレーター: 尾部に内蔵。荷電粒子砲発射時に必要なエネルギーを発生させる装置。
放熱システム: 尾部に内蔵。荷電粒子砲発射時に発生する熱を排気する装置。
イオンブースターパック: 高速走行の際に使用されるロケットエンジン。
バスタークロー: 背部に装備。マグネーザー、Eシールド、AZ185mmビームキャノンを搭載。
ハイマニューバスラスター: イオンブースターパック両側面に内蔵。ジェノブレイカー搭載型のスラスターから小型化・高性能化。
バーニアスラスター: 腹部や股間部、脚部に設置。

CAS（チェンジングアーマーシステム）

ライガーゼロ同様、CASを採用。戦局に合わせた装備換装が可能です。カスタマイズパーツCP-27 シュトゥルムユニットを換装することでシュトゥルムフューラーとなります。

キット

トミー（タカラトミー）版として、EZ-049 バーサークフューラー、CP-27シュトゥルムユニット、シュトゥルムテュラン、FZ-006 バスターフューラー、RZ-070 凱龍輝、FZ-018 凱龍輝・真などが発売されました。

HMMシリーズでは、2012年8月にシリーズ第33弾として発売。各部位の手動による可動とCASユニットや素体形態への組み換えが可能です。

作中での活躍

『ゾイド公式ファンブック』や『てれびくん』掲載ストーリー、アニメ『ゾイドフューザーズ』、漫画『機獣新世紀ZOIDS』、ゲームなど、さまざまな媒体で活躍しています。

バリエーション

シュトゥルムフューラー、シュトゥルムテュラン、エスパーダ・デ・プラタ、スチュルムバーサーカー、バスターフューラー、ヤクトフューラー、ゼネバスフューラー、バーサークフューラーVeS、バーサークフューラー（レイヴン仕様機）、バーサークフューラー・シャドーエッジ、バーサークフューラー BNカスタム、プロトレックス、タイラントレックス、バーサークアーマー、ローターフューラー、ブラッディフューラー、バーサークMAX、ゴジュラスMk3、凱龍輝など、豊富なバリエーションが存在します。

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