バーニン'ラバー
1982年11月、ゲームセンターに登場した『バーニン'ラバー』は、データイーストが開発・稼働したドライブアクションゲームです。同社のシステム基板「デコカセットシステム」を使用して制作されました。北米では『Bump 'n' Jump』としてリリースされ、デコカセットシステム版に加え、ミッドウェイゲームズからも通常のゲーム基板版が発売されています。本作は、データイーストの初期から中期にかけての作品として知られています。
このゲームの目的は、公道を進み、各ステージに設定された特定の地点へ到達することです。他の車と順位を競うレースではなく、目的地への到達が唯一のクリア条件となります。時間制限や燃料の概念は、アーケード版には存在しません。しかし、走行ルート上には様々な障害がプレイヤーの行く手を阻みます。道路は極端にカーブしていたり、途中で途切れていてジャンプしなければ通過できない場所が多く存在します。また、コースを走行する他の車も、注意が必要な存在です。
操作は4方向レバーとジャンプボタンで行います。レバーの左右で自車を左右に移動させ、上方向で加速、下方向で減速します。レバーを上に入れ続けると自車が画面中央付近まで移動し、さらに加速することでスクロール速度が上がります。下方向に入れると自車が画面下方へ移動しつつ、スクロール速度が遅くなります。時速100mi/h（マイル毎時）以上になると、ジャンプボタンでジャンプが可能になります。ジャンプ中は、自車が拡大・縮小する演出と効果音でジャンプしていることが表現されます。ジャンプ中も左右への軌道変更は可能ですが、上昇中はジャンプ開始時の速度を維持し、下降中は速度が低下します。
ゲーム画面は上空から見た平面図で表現されており、公道が垂直スクロールします。目的地に到達するとステージクリアとなり、全32ステージをクリアすると再び最初のステージに戻るループ構成です。ステージの周囲の背景は4ステージごとに変化し、四季の移り変わりが演出されています。スクロール方向は常に上から下への一方向です。自車の速度によってスクロール速度が変化し、最低速度は各ステージ開始時の20mi/h、最高速度は220mi/hです。
コースは画面の横幅内で激しく蛇行しており、車線が減少したり分岐したりする場所が多くあります。道路から外れてガードレールや周囲の岩山にぶつかるとミスとなります。他の車にぶつかってもすぐにミスにはなりませんが、衝撃で弾かれた結果、道路から外れるとミスとなります。また、道路が完全に途切れている場所ではジャンプが必須です。必要な速度が出ていない場合や、ジャンプ後に道路に着地できない場合もミスとなります。ミスにより自機のストックをすべて失うとゲームオーバーです。
ミスとなる主な条件は以下の通りです：
道路の端（ガードレールや岩山など）に接触する。
途切れた道路の終端や車線減少箇所の障害物に衝突する。
* ジャンプ後に道路に適切に着地できない、あるいは着地地点に障害物がある。
他車に体当たりすると、自車と他車が互いに弾き飛ばされるような挙動を示します。他車の種類によって弾かれやすさは異なり、簡単に弾き飛ばせるものもあれば、ほとんど影響を受けないものもあります。他車をガードレールにぶつけて破壊することも可能です。また、ジャンプして他車の上に着地することで、他車を踏みつぶして破壊することもできます。破壊した他車はステージクリア時にボーナス点となります。さらに、全く他車を破壊せずにステージをクリアすると、5万点の特別ボーナスが得られます。この「敵を破壊しないことで高得点が得られる」システムは、後にタイトーの『ナイトストライカー』などで採用されたパシフィストボーナスの先駆けとされています。
各ステージには目に見えないセーブポイントが設定されており、ミスした場合は最後に通過したセーブポイントから再開できます。ステージの終端にある目的地に到着するとステージクリアとなり、給油の演出を経て次のステージに進みます。
『バーニン'ラバー』は様々な家庭用ゲーム機に移植されました。北米では1983年にマテルがAtari 2600やインテレビジョンに、1984年にはコレコビジョンにも移植されています。日本国内では、1985年に電波新聞社がMZ-1500とX1に移植し、1986年にはデータイースト自身がファミリーコンピュータ向けに『バギー・ポッパー』というタイトルで移植版を発売しました。
ファミリーコンピュータ版『バギー・ポッパー』は、アーケード版とは異なり、酒田SASが開発を担当し、ストーリーやエネルギー制が導入されるなど、システムに大きな変更が加えられています。愛車「バギー・ポッパー」でドライブ中に彼女がブラック軍団に誘拐され、追跡するというストーリーが展開されます。全16コースは、海岸、都市、田園、山岳の4種類の地形が組み合わされています。ブラック軍団の妨害車や一般の障害車などを避けたり破壊しながらゴールを目指します。コース上の分断された箇所はジャンプで飛び越える必要がありますが、時速150km/h以上かつパワーエネルギーがなければジャンプできません。パワーエネルギーはコース上のアイテム「パワー缶」や、タイミングよく高速で進入できた場合のガソリンスタンドで回復できます。砂地やアスファルトのような地形では速度が遅くなり、ジャンプもできなくなる独自の要素も存在します。
アーケード版『バーニン'ラバー』は、1998年にゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』において「名作・秀作・天才的タイトル」の一つに選定され、そのゲーム性が高く評価されました。「敵車に体当たりする破壊的な爽快感」と「高速で走れる解放感」の組み合わせが、当時のプレイヤーを熱中させたと評されています。また、前述のパシフィストボーナスシステムが特筆されています。ゲーム後半のステージは、ジャンプが必須となる区間が多く、コース構成を記憶する必要があるため、難易度が高いことも指摘されています。
ファミリーコンピュータ版『バギー・ポッパー』もゲーム誌で評価されており、『ファミコン通信』のクロスレビューでは21点、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票によるゲーム通信簿では17.96点（満30点）を獲得しています。
現在では、アーケードアーカイブスとしてPlayStation 4|PlayStation_4やNintendo Switchでアーケード版を、プロジェクトEGGでWindows向けにファミリーコンピュータ版をプレイすることができます。
このゲームの目的は、公道を進み、各ステージに設定された特定の地点へ到達することです。他の車と順位を競うレースではなく、目的地への到達が唯一のクリア条件となります。時間制限や燃料の概念は、アーケード版には存在しません。しかし、走行ルート上には様々な障害がプレイヤーの行く手を阻みます。道路は極端にカーブしていたり、途中で途切れていてジャンプしなければ通過できない場所が多く存在します。また、コースを走行する他の車も、注意が必要な存在です。
操作は4方向レバーとジャンプボタンで行います。レバーの左右で自車を左右に移動させ、上方向で加速、下方向で減速します。レバーを上に入れ続けると自車が画面中央付近まで移動し、さらに加速することでスクロール速度が上がります。下方向に入れると自車が画面下方へ移動しつつ、スクロール速度が遅くなります。時速100mi/h（マイル毎時）以上になると、ジャンプボタンでジャンプが可能になります。ジャンプ中は、自車が拡大・縮小する演出と効果音でジャンプしていることが表現されます。ジャンプ中も左右への軌道変更は可能ですが、上昇中はジャンプ開始時の速度を維持し、下降中は速度が低下します。
ゲーム画面は上空から見た平面図で表現されており、公道が垂直スクロールします。目的地に到達するとステージクリアとなり、全32ステージをクリアすると再び最初のステージに戻るループ構成です。ステージの周囲の背景は4ステージごとに変化し、四季の移り変わりが演出されています。スクロール方向は常に上から下への一方向です。自車の速度によってスクロール速度が変化し、最低速度は各ステージ開始時の20mi/h、最高速度は220mi/hです。
コースは画面の横幅内で激しく蛇行しており、車線が減少したり分岐したりする場所が多くあります。道路から外れてガードレールや周囲の岩山にぶつかるとミスとなります。他の車にぶつかってもすぐにミスにはなりませんが、衝撃で弾かれた結果、道路から外れるとミスとなります。また、道路が完全に途切れている場所ではジャンプが必須です。必要な速度が出ていない場合や、ジャンプ後に道路に着地できない場合もミスとなります。ミスにより自機のストックをすべて失うとゲームオーバーです。
ミスとなる主な条件は以下の通りです：
道路の端（ガードレールや岩山など）に接触する。
途切れた道路の終端や車線減少箇所の障害物に衝突する。
* ジャンプ後に道路に適切に着地できない、あるいは着地地点に障害物がある。
他車に体当たりすると、自車と他車が互いに弾き飛ばされるような挙動を示します。他車の種類によって弾かれやすさは異なり、簡単に弾き飛ばせるものもあれば、ほとんど影響を受けないものもあります。他車をガードレールにぶつけて破壊することも可能です。また、ジャンプして他車の上に着地することで、他車を踏みつぶして破壊することもできます。破壊した他車はステージクリア時にボーナス点となります。さらに、全く他車を破壊せずにステージをクリアすると、5万点の特別ボーナスが得られます。この「敵を破壊しないことで高得点が得られる」システムは、後にタイトーの『ナイトストライカー』などで採用されたパシフィストボーナスの先駆けとされています。
各ステージには目に見えないセーブポイントが設定されており、ミスした場合は最後に通過したセーブポイントから再開できます。ステージの終端にある目的地に到着するとステージクリアとなり、給油の演出を経て次のステージに進みます。
『バーニン'ラバー』は様々な家庭用ゲーム機に移植されました。北米では1983年にマテルがAtari 2600やインテレビジョンに、1984年にはコレコビジョンにも移植されています。日本国内では、1985年に電波新聞社がMZ-1500とX1に移植し、1986年にはデータイースト自身がファミリーコンピュータ向けに『バギー・ポッパー』というタイトルで移植版を発売しました。
ファミリーコンピュータ版『バギー・ポッパー』は、アーケード版とは異なり、酒田SASが開発を担当し、ストーリーやエネルギー制が導入されるなど、システムに大きな変更が加えられています。愛車「バギー・ポッパー」でドライブ中に彼女がブラック軍団に誘拐され、追跡するというストーリーが展開されます。全16コースは、海岸、都市、田園、山岳の4種類の地形が組み合わされています。ブラック軍団の妨害車や一般の障害車などを避けたり破壊しながらゴールを目指します。コース上の分断された箇所はジャンプで飛び越える必要がありますが、時速150km/h以上かつパワーエネルギーがなければジャンプできません。パワーエネルギーはコース上のアイテム「パワー缶」や、タイミングよく高速で進入できた場合のガソリンスタンドで回復できます。砂地やアスファルトのような地形では速度が遅くなり、ジャンプもできなくなる独自の要素も存在します。
アーケード版『バーニン'ラバー』は、1998年にゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』において「名作・秀作・天才的タイトル」の一つに選定され、そのゲーム性が高く評価されました。「敵車に体当たりする破壊的な爽快感」と「高速で走れる解放感」の組み合わせが、当時のプレイヤーを熱中させたと評されています。また、前述のパシフィストボーナスシステムが特筆されています。ゲーム後半のステージは、ジャンプが必須となる区間が多く、コース構成を記憶する必要があるため、難易度が高いことも指摘されています。
ファミリーコンピュータ版『バギー・ポッパー』もゲーム誌で評価されており、『ファミコン通信』のクロスレビューでは21点、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票によるゲーム通信簿では17.96点（満30点）を獲得しています。
現在では、アーケードアーカイブスとしてPlayStation 4|PlayStation_4やNintendo Switchでアーケード版を、プロジェクトEGGでWindows向けにファミリーコンピュータ版をプレイすることができます。
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