パリ東駅

パリ東駅（Gare de l'Est）は、フランスの首都パリにある主要な鉄道ターミナル駅の一つです。1849年にパリ・ストラスブール鉄道の起点として開業し、当初は「ストラスブール桟橋」という名称でした。その後、パリ・ストラスブール駅を経て現在の名称に変更されました。

概要

パリ東駅は、フランス東部、ドイツ、ルクセンブルク方面への列車が発着するターミナル駅です。地理的にはパリ北駅のすぐ東に位置しており、徒歩での乗り換えが可能です。駅名が示す通り、パリから東方面へ向かう列車が主ですが、実際にはパリの北側に位置しています。パリの東側には、リヨン駅、オステルリッツ駅、ベルシー駅があります。

利用可能な鉄道路線

長距離列車:
TGV：2007年6月10日のLGV東ヨーロッパ線開業により、ストラスブール、ナンシー、メス、ランス、バーゼル、ルクセンブルク、シュトゥットガルト、チューリッヒ方面への列車がTGVに置き換えられました。
ICE：ドイツ（フランクフルト）への列車はTGVとドイツ鉄道のICEで運行されています。
夜行列車：ミュンヘンへの夜行列車が一往復運行されています。
アンテルシテ：フランス国内の主要都市を結ぶアンテルシテも発着します。
ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス：豪華列車ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスの発着駅の一つでもあります。
地域圏急行輸送（TER）:
シャンパーニュ＝アドレンヌ線
ピカルディ線
フランス国鉄近郊列車 (トランジリアン):
P線
RATP メトロ（地下鉄）:
4号線
5号線
7号線

駅名表示について、国鉄の駅名板や列車の行き先表示は「Paris Est」と表記されますが、メトロの駅名は「Gare de l'Est」と表記されます。

駅構造

パリ東駅は、15面29線を有する頭端式の地上駅です。ホーム番号は西から2番線、東が30番線となっており、30番線のみが単式ホームで、その他は島式ホームです。中央の11番線から22番線までは近郊線専用ホームで、自動改札機が設置されています。長距離列車用のホームには改札はありません。ユーレイルパスなどで近郊列車を利用する場合は、窓口でパスを提示し、改札機通行券をもらう必要があります。現在、TGV東ヨーロッパ線の開通に伴い、駅構内では工事が行われています。

ホームには、ヨーロッパの駅で見られるトレイン・シェッドはなく、各ホームにスレートの屋根があるのみです。かつてはトレイン・シェッドが存在しましたが、1900年の改修の際に撤去されました。駅舎内にはホテルがあります。観光案内所は駅構内にはありませんが、徒歩5分の距離にある北駅構内の観光案内所を利用できます。

歴史

1883年10月4日には、オリエント急行の一番列車がコンスタンティノープル（イスタンブール）に向けてこの駅を出発しました。第一次世界大戦中には、多くの兵士がこの駅から西部戦線へ出征し、その様子を描いた絵画が駅舎に展示されています。1998年にはRER E線が開業し、当駅発着の近郊列車の一部がRER E線系統に変更されました。2007年6月10日からはLGV東ヨーロッパ線が開業し、TGVがフランス東部やドイツ方面へ運行を開始しました。

隣の駅

パリメトロ
4号線：パリ北駅 - パリ東駅 - シャトー・ド駅
5号線：パリ北駅 - パリ東駅 - ジャック・ボンセルジャン駅
* 7号線：シャトー・ランドン駅 - パリ東駅 - ポワソニエール駅

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