フェリー波之上

フェリー波之上について

「フェリー波之上」は、マルエーフェリーが運航するフェリーで、その船名は沖縄県那覇市にある波上宮に由来しています。このフェリーは、同名の船としては5代目にあたります。2012年9月27日に、鹿児島と奄美、沖縄を結ぶ航路に就航しました。

建造と航路

本船は、先代の「フェリーなみのうえ」の代船として、三菱重工業下関造船所で建造されました。鉄道建設・運輸施設整備支援機構の共有建造制度を利用した、鉄道・運輸機構との共有船です。主に鹿児島港（新港）から出発し、奄美大島（名瀬港新港地区）、徳之島（亀徳港）、沖永良部島（和泊港）、与論島（与論港）、本部港を経由して那覇港（那覇ふ頭）に至る航路を運航しています。

この航路では、「フェリー波之上」と「フェリーあけぼの」の2隻が、2日に1便のペースで運航しています。下り便は鹿児島港を18時に出発し、名瀬港に翌朝5時に到着、那覇港には19時に到着します。所要時間は約25時間です。上り便は那覇港を7時に出発し、名瀬港に20時30分に到着、鹿児島港には翌朝8時30分に到着します。所要時間は約25時間30分です。

設計と技術

「フェリー波之上」は、「フェリーあけぼの（2代）」の準同型船として建造されました。しかし、三菱重工業が開発した三菱空気潤滑システム（MALS）をフェリーとして初めて搭載するなど、新しい技術が導入され、改良されています。このシステムは、船底から気泡を放出することで船体抵抗を削減し、燃費の向上に貢献します。機関は「フェリーあけぼの」と同じく2機1軸構成で、船体抵抗を低減しています。また、両舷船尾にはランプウェイが装備されており、トラックや乗用車などをロールオン・ロールオフ方式で車両甲板に搭載可能です。さらに、船首甲板はコンテナスペースとなっており、デリックを使ってコンテナをリフトオン・リフトオフ方式で積み込むことができます。

船内設備

船内は、「フェリーあけぼの」と比較して、特等・一等室を減らし、二等室を増やすことで旅客定員を増やしています。二等洋室（寝台A）には、鹿児島 - 沖縄航路としては初めて、シングルルームとセパレート式の二段ベッドが導入されました。

このフェリーは、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律（バリアフリー新法）に基づいて作成された、鉄道・運輸機構の旅客船バリアフリーガイドラインに準拠したバリアフリー高度化船です。通常の船内設備に加えて、高齢者や身障者に対応した客室、多機能トイレ、車いす対応エスカレーター、エレベーターなどのバリアフリー設備を備えています。

船室

船内には、さまざまな種類の客室が用意されており、乗客のニーズに合わせて選ぶことができます。詳細は、マルエーフェリーのウェブサイトで確認することができます。

パブリックスペース

船内には、以下のパブリックスペースがあります。

案内所
エントランス
ロビー
展望サロン
授乳室
喫煙室

供食・物販設備

船内には、以下の供食・物販設備があります。

レストラン
売店
自動販売機

入浴設備

船内には、以下の入浴設備があります。

シャワー室

外部リンク

マルエーフェリー・奄美海運 - フェリー波之上（船室案内・キャビンプラン）
MarineTraffic.com - FERRY NAMINOUE - 自動船舶識別装置（AIS）による現在位置表示

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