フジテレビ木曜7時30分枠の連続ドラマ

フジテレビ木曜7時30分枠連続ドラマの歴史：子供番組からアイドルスター誕生まで

フジテレビ系列において、1959年から1988年にかけて毎週木曜日19時30分から20時（JST）に放送された連続ドラマ枠は、日本のテレビドラマ史において特筆すべき歴史を刻みました。この枠は、開局間もない時期からスタートし、時代と共に変遷を遂げながら、数々の作品を世に送り出しました。

初期：児童向け番組から公開コメディへ

当初は『変幻三日月丸』や『少年探偵団』といった、子供をターゲットとした作品が中心でした。その後、時代は移り変わり、『笑えば天国』のような公開コメディが放送されるようになります。しかし、1967年6月29日に放送された『なんでも110番』を最後に、この枠でのドラマ放送は長期間の中断を迎えます。

17年半ぶりの復活と『スケバン刑事』の大ヒット

17年半もの空白期間を経て、1985年1月10日、特撮コメディ『TVオバケてれもんじゃ』でドラマ枠は復活しました。そして、この枠の真の黄金期と言えるのが、続く『スケバン刑事』シリーズの放送です。不良少女を主人公とした学園アクションドラマ『スケバン刑事』は、空前の大ヒットを記録。全3シリーズが制作され、主演を務めた斉藤由貴、南野陽子、浅香唯ら若手女優を人気スターへと押し上げました。このシリーズの成功は、この時間枠の地位を不動のものとしました。

黄金期の終わりと新たな展開

しかし、『スケバン刑事』シリーズほどの成功を収める作品は現れませんでした。『少女コマンドーIZUMI』は短期間で打ち切られ、つなぎ番組として放送された『藤子不二雄の夢カメラ』を最後に、この枠での連続ドラマは事実上終了します。東映のスタッフは、制作拠点を月曜19時30分枠に移し、『花のあすか組！』へと繋がってゆきます。

放送作品一覧

この枠で放送された作品は多岐に渡り、時代を反映した内容となっています。主な作品を以下に列挙します。

第1期 (1959年 - 1967年)

変幻三日月丸 (1959年3月5日 - 1960年2月4日)
新説水戸黄門 (1960年2月25日 - 8月25日)
反逆児 (1960年9月1日 - 10月27日) - 海外作品
少年探偵団 (1960年11月3日 - 1963年9月26日)
笑えば天国 (1963年10月3日 - 1966年7月28日) - 水曜21:45から移動

※この間は、ロート製薬一社提供番組『びっくりショー』が放送

第2期 (1966年 - 1967年)

なんでも110番 (1966年11月17日 - 1967年6月29日)

※この間は、ロート製薬一社提供番組『しろうと芸能大賞』『万国びっくりショー』『スター千一夜』などの帯番組や、バラエティ番組『とびだせものまね大作戦』、アニメ『みゆき』『ふたり鷹』、単発特別番組枠『木曜おもしろバラエティ』、クイズ番組『クイズのりもの講座』が放送

第3期 (1985年 - 1988年)

TVオバケてれもんじゃ (1985年1月10日 - 3月28日)
スケバン刑事 (1985年4月11日 - 10月31日)
スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説 (1985年11月7日 - 1986年10月23日)
スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇 (1986年10月30日 - 1987年10月29日)
少女コマンドーIZUMI (1987年11月5日 - 1988年2月18日)
藤子不二雄の夢カメラ (連続ドラマ版) (1988年2月25日 - 3月24日) - つなぎ番組

まとめ

この木曜7時30分枠は、児童向け番組からスタートし、人気シリーズ『スケバン刑事』を生み出した黄金期を経て、時代と共に変化を遂げました。様々な作品が放送され、日本のテレビドラマ史に大きな足跡を残した、重要な放送枠と言えるでしょう。この枠で放送された番組の多くは、時代を反映し、当時の視聴者に愛された作品ばかりです。 番組編成の変遷を知る上で、この枠は重要な位置付けにあります。 今後の研究においても、この枠の変遷を分析することで、日本のテレビドラマの歴史をより深く理解することができると考えられます。

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