ブラボー!オーケストラ

『ブラボー!オーケストラ』

NHK-FM放送で長きにわたり愛されているクラシック音楽番組の一つに、『ブラボー!オーケストラ』があります。この番組は、国内の主要オーケストラによる演奏会の模様を録音で紹介することを主たる目的として、2012年4月8日に放送を開始しました。

番組の背景とスタイル

『ブラボー!オーケストラ』は、1985年から中断期間を挟みつつも四半世紀以上にわたり多くのクラシック音楽ファンに親しまれた前身番組、『FMシンフォニー・コンサート』の放送スタイルを受け継いでいます。番組構成やコンセプトにおいて、先行番組の伝統を尊重しつつ、新しい時代に即した形でオーケストラ音楽の魅力をリスナーに届けています。番組開始にあたって、テーマ曲も新たに制作・変更されました。

放送時間

放送開始当初、『ブラボー!オーケストラ』は毎週日曜日の19時20分から20時20分までの1時間枠で放送されていました。これは前身番組から引き継がれた時間帯に近いもので、週末の夜にじっくりとオーケストラの響きを楽しむ時間として定着しました。その後、2024年4月7日からは放送時間がわずかに変更され、現在は毎週日曜日19時25分から20時25分までの放送となっています。基本的な「日曜夜の1時間」という枠組みは変わっていません。

紹介される演奏会

番組で紹介されるオーケストラの演奏会は多岐にわたりますが、最も頻繁に登場するのは東京フィルハーモニー交響楽団の録音です。これを中心としつつ、不定期ながらも関西を代表する大阪フィルハーモニー交響楽団や、中部地方の主要オーケストラである名古屋フィルハーモニー交響楽団の演奏会も取り上げられます。さらに、番組が主催する公開録音による特別な演奏会も紹介されており、全国各地のオーケストラの活動や、特定の企画に基づく演奏を聴くことができる貴重な機会を提供しています。

番組を彩るパーソナリティ

『ブラボー!オーケストラ』の魅力の一つは、音楽界の第一線で活躍する専門家がパーソナリティを務めている点です。番組開始から2021年3月までの期間は、前身番組『FMシンフォニー・コンサート』の末期から引き続き、以下の3名が担当しました。

吉松隆（作曲家） - 東京から担当
伊東信宏（音楽評論家） - 大阪から担当
外山雄三（指揮者） - 名古屋から担当

このように、東京、大阪、名古屋という3つの拠点から異なる専門分野のパーソナリティが参加するスタイルは、番組の特徴となっています。

2021年4月からはパーソナリティが一新され、現在は以下の3名が務めています。

柴辻純子（音楽評論家） - 東京から担当
小石かつら（音楽学者） - 大阪から担当
井上さつき（音楽学者） - 名古屋から担当

いずれも音楽に関する深い知識と洞察を持つ専門家であり、紹介される演奏について解説を加えながら、番組を進行しています。

『ブラボー!オーケストラ』は、家庭で手軽に国内外の優れたオーケストラ演奏に触れることができる番組として、クラシック音楽ファンにとって欠かせない存在であり続けています。

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