ブルーノ・メグレ

ブルーノ・メグレ

ブルーノ・メグレ（Bruno Mégret、生年：1949年4月4日）は、フランスの官僚であり、政治活動家で、極右政党「共和国運動」の創立者および党首です。彼はフランスの政治界で活発に活動しており、反欧州連合（EU）や反移民の立場を主張し続けています。彼の政治的な背景と経歴について詳しく見ていきましょう。

経歴の概略

彼は1949年にパリに生まれ、名門リセ・ルイ＝ル＝グランを卒業後、エコール・ポリテクニークで学び、フランス理工系の最高峰として知られるこの学校を卒業しました。その後、国土整備のエンジニアとして働き、シャルル・パスクワの推薦により、フランスの対外関係省に入省します。1981年には保守第一党である共和国連合の候補者としてイヴリーヌ県から国民議会議員選挙に立候補しますが、初回は落選しました。

1985年に国民戦線に参加し、1986年の国民議会議員選挙で当選しました。その後、1999年まで欧州議会の議員としても活動し、地域圏議会や市議会でも選挙で選ばれ、多彩な経歴を持っています。

国民戦線内での役割

彼は1987年にジャン＝マリー・ル・ペン党首の選対責任者に選ばれ、彼の政党内での影響力を強めていきます。1988年には党のナンバー2として全国代表に任命され、1990年にはプロヴァンス＝アルプ＝コート・ダジュール地域圏の代表を務めました。このように、彼は国民戦線内での地位を向上させ、党内での権力闘争に身を投じていくことになります。

共和国運動の設立

1998年、メグレは国民戦線の乗っ取りを試みますが、ジャン＝マリー・ル・ペンとの権力争いに敗れ、同年12月に党から除名されます。その後、彼は支持者と共に新たな党「国民運動」を立ち上げ、党首に就任しましたが、すぐに法的な障害に直面しました。1999年には欧州議会議員選挙に出馬するも敗退し、その後党名を「共和国運動」に変更します。

2002年の大統領選挙で彼は再度出馬しましたが、得票数はわずか66万票にとどまり、成功を収めることはありませんでした。同年の国民議会議員選挙でも不本意な結果を迎え、政治的な影響力の低下が見受けられました。

近年の動向

その後、2006年にはル・ペンと会談し、2007年のフランス大統領選挙での支持を取り決めましたが、選挙結果はまたもや厳しいものでした。反移民や反イスラム化をスローガンに掲げ、党公認候補を多数擁立しましたが、議席を獲得することはできませんでした。

まとめ

ブルーノ・メグレは、フランスの極右政治の一翼を担い、数十年間にわたり活発に活動してきた政治家です。彼の政治的な立場は、反EUや反移民といった点で明確であり、その影響力は選挙結果によって揺れ動くも、未だに政治活動を続ける姿勢は一貫しています。彼の経歴を通じて、フランスの政治の複雑さを窺い知ることができます。

もう一度検索