マイク・マーテル

マッドドッグ・マイク・マーテル

マッドドッグ・マイク・マーテル（本名：Michel Vigneault）は、1944年10月にカナダのケベック・シティーで生まれたプロレスラーです。彼は、元AWA世界ヘビー級王者リック・マーテルの兄でもあります。彼のキャリアは1968年に始まり、カナダ各地やプエルトリコを中心に活躍しました。特に、彼はタッグチームの選手として多くの成功を収めています。

来歴

マーテルがレスリングの世界に足を踏み入れたのは1968年、オンタリオ地区でのデビューを果たした時でした。その後、カルガリーのスタンピード・レスリングにおいてダニー・バビッチとタッグチームを結成し、数々の名試合を繰り広げました。1971年から1973年までの間に、彼はジョージ・ゴーディエンコやスーパー・ホークといったセレブリティーと対戦し、多くの勝利を収めてカルガリー版のインターナショナル・タッグ王座を獲得しました。

1970年代中盤に入ると、マルトはフランス傭兵のギミックを持つピエール・マーチンと共にタッグチーム「ザ・マーセナリーズ」を結成します。このチームは国際的にも多くのファンに愛されました。1975年11月、彼らは日本の「ビッグ・ウインター・シリーズ」に初来日し、後楽園ホールでの開幕戦にてグレート草津とマイティ井上を相手にIWA世界タッグ王座を奪取しました。この試合では彼らの特徴的なタッグコンビネーションが強調され、試合後にも高い評価を受けました。

その後もマーテルは日本のリングで活躍し、1976年には再度来日して、再びタイトル獲得を狙う姿勢を見せました。しかし、1977年には元パートナーのダニー・バビッチと戦い、プエルトリコでカルロス・コロンやホセ・リベラとのタッグ戦を繰り広げました。シングルマッチでも1978年、カルガリーでレオ・バークから北米ヘビー級王座を奪取しました。

不幸な最期

彼のキャリアは順調に思えましたが、1978年6月30日、プエルトリコのポンセで行われた試合中に、インベーダー1号ことホセ・ゴンザレスのパンチを受けて心臓に負担がかかりました。その結果、試合後に心臓発作を起こし、病院へ搬送されましたが、同日中に亡くなってしまいました。当時34歳という若さでした。

この悲劇的な出来事は、マーテルに対するレスリングコミュニティの影響を与え、彼の名前は現在でも語り継がれています。なお、ホセ・ゴンザレスは、1988年にブルーザー・ブロディ刺殺事件に関与し、正当防衛で無罪判決を受けた人物でもあります。

獲得タイトル

マッドドッグ・マイク・マーテルのキャリアにおいて、彼は数多くのタイトルを獲得しました。

• - IWA世界タッグ王座：1回（ピエール・マーチンと共に）
• - WWC北米タッグ王座：4回（ピエール・マーチン、ダニー・バビッチと共に）
• - スタンピード北米ヘビー級王座：2回
• - インターナショナル・タッグ王座（カルガリー版）：4回（ダニー・バビッチとミスター・ヒトと共に）
• - ESAマリタイム・タッグ王座：2回（ピエール・マーチンと共に）

マットのリングでの存在感と技術は、彼のキャリアを通して多くのファンに感動を与えました。

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