マイティ井上

マイティ井上：国際プロレスからノアまで、プロレス界に燦然と輝く足跡

1949年4月12日生まれのマイティ井上（本名：井上末雄）は、日本のプロレス史に名を刻んだレジェンドレスラーであり、レフェリー、解説者としても活躍しました。大阪府大阪市福島区出身。国際プロレス、全[[日本プロレス]]、プロレスリング・ノアと、日本のプロレス界を代表する団体を渡り歩き、そのキャリアは実に50年以上に及びます。

国際プロレス時代：華麗な技と人気でエースの座へ

大阪学院大学高等学校で柔道を経験した後、国際プロレスに入門。1967年7月21日、名古屋市金山体育館でプロレスラーデビューを果たします。当初は小林省三、藤井康行らと共にマティ鈴木の指導を受け、鍛錬を積みました。

1970年には小林と共にヨーロッパに遠征。ミッキー・イノウエのリングネームで活躍し、国際的な経験を積みます。その後もカナダなどで活躍した後、帰国。ラッシャー木村、サンダー杉山、グレート草津らに続くエース候補として期待を集めました。

得意技であるサマーソルト・ドロップ（サンセット・フリップ）は、中肉中背の体型と相まって、観客を魅了。独特のスタイルで人気を博します。1974年、スーパースター・ビリー・グラハムを破り、IWA世界ヘビー級王座を獲得。25歳の若さで国際プロレスのエースに上り詰めました。王座防衛にも成功するものの、半年程で王座を失います。その後は、グレート草津、アニマル浜口、阿修羅・原らとタッグを組み、IWA世界タッグ王座を獲得するなど、国際プロレスの中核を担いました。特に浜口とのコンビは「和製ハイ・フライヤーズ」と呼ばれ、多くの強豪タッグチームと激闘を繰り広げました。1981年、国際プロレス崩壊後は、阿修羅・原、菅原伸義、冬木弘道らと共に全[[日本プロレス]]に移籍します。

全[[日本プロレス]]時代：ジュニアヘビー級戦線での活躍とレフェリー転身

全[[日本プロレス]]では、ウェイトを調整してジュニアヘビー級戦線に転向。NWAインターナショナル・ジュニアヘビー級王座、アジアタッグ王座などを獲得し、ベテランとして活躍します。永源遙や渕正信らと組んだ「悪役商会」では、ジャイアント馬場率いる「ファミリー軍団」との笑いを交えた激しい抗争を展開しました。しかし、1997年には内臓疾患により長期欠場を余儀なくされ、1998年に現役を引退。その後はレフェリーに転向し、独特のレフェリングスタイルで観客を沸かせました。

プロレスリング・ノアでの活躍とレフェリー引退

2000年代には全[[日本プロレス]]大量離脱騒動に際し、離脱側に賛同。プロレスリング・ノアに移籍後もレフェリーとして活躍し、解説者としても活動しました。ノアでは「マイティ！！」コールが定番となり、観客からの高い人気を得ていました。2009年末にノアを退団した後も、レフェリーとして様々な団体に招かれ、2010年にレフェリーを引退しました。

多彩な経験と人脈：プロレスラーとしての幅広さと人間性

ヨーロッパ遠征の経験から培った語学力を活かし、外国人選手のサポートも担当していました。アンドレ・ザ・ジャイアントとも親交があり、晩年まで交流を続けたというエピソードも残っています。レスラー、レフェリー、解説者として、そして外国人選手との交流を通して、プロレス界に多大な貢献をしました。また、歌手として楽曲を発表したり、映画にも出演するなど、プロレスラーとしての枠を超えた活動も展開していました。

突然の訃報：プロレス界のレジェンドの死

晩年は糖尿病や腎臓の病気を患い、2023年11月には兄の住む兵庫県神戸市に移住。しかし、2024年10月には「マイティ井上プレミアム・トーク・ライブ」に出演するなど、回復の兆しを見せていました。ところが、同年11月27日、病院への通院中に意識を失い、心室細動のため死去しました。75歳でした。マイティ井上の死は、日本のプロレス界に大きな悲しみをもたらしました。その華麗な技、個性的なキャラクター、そしてプロレスへの深い愛情は、多くのファンに永遠に記憶されることでしょう。

得意技

サマーソルト・ドロップ（サンセット・フリップ）
ジャーマン・スープレックス
フライング・ショルダー・アタック
ストマック・ブロック
バックドロップ
オースイ・スープレックス
丸め込み技多数
チョップ

タイトル歴

国際プロレス
IWA世界ヘビー級王座
IWA世界タッグ王座

全[[日本プロレス]]
NWAインターナショナル・ジュニアヘビー級王座
アジアタッグ王座

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