マイケル・レドモンド

マイケル・レドモンド：囲碁界のパイオニア

マイケル・レドモンド（Michael Redmond）は、1963年5月25日生まれのアメリカ合衆国出身の囲碁棋士です。日本棋院とアメリカ[[囲碁協会]]に所属し、大枝雄介九段門下で研鑽を積みました。彼は、数少ないアメリカ出身のプロ棋士の一人であり、非アジア人として初めて九段に昇段したことで、囲碁界にその名を刻んでいます。

生い立ちとプロ入り

カリフォルニア州サンタバーバラで生まれたレドモンドは、10歳の時に物理学者の父親から囲碁を教わりました。わずか3年でアマチュア4段の実力に達し、その才能を開花させます。幼少期の趣味はフルートという意外な一面も持っています。1976年に来日、翌1977年にはプロ棋士を目指して再来日し、日本棋院の院生となりました。1978年には大枝雄介の内弟子となり、厳しい修行を経て、1981年に18歳で入段を果たしました。

棋士としての活躍

入段後、レドモンドは着実に実力をつけ、数々の棋戦で活躍しました。1984年には、大手合第二部で全勝優勝を果たし、その才能を証明しました。1985年には、大手合で18連勝という記録を打ち立て、若手棋士トーナメントの留園杯で優勝、五段に昇段しました。1992年には、新人王戦決勝に進出しましたが、小松英樹に敗れ準優勝となりました。

2000年9月には、欧米人としては初めて九段に昇段し、その偉業は世界中で報道されました。2009年4月には、史上85人目、欧米出身棋士としては初めて公式戦通算500勝を達成（331敗2ジゴ）。2018年には通算600勝を達成するなど、長年にわたり第一線で活躍しています。

富士通杯などの国際棋戦ではアメリカ代表として出場し、北米のトーナメントにも積極的に参加しています。1994年には、アメリカで青少年向けトーナメント「レドモンド杯」を創設し、後進の育成にも力を注いでいます。

日本語と解説者としての才能

レドモンドは、日本語が非常に堪能であり、テレビの囲碁番組では解説者として度々起用されています。その分かりやすくユーモアに富んだ解説は、多くの囲碁ファンから支持されており、「彼の解説はとても人気がある」と紹介されることも多いです。NHK囲碁講座では、2000年度上半期、2008年度上半期、2018年度下半期に講師を務めました。

文藝春秋の月刊誌「文藝春秋」2012年1月号では、作家の宮城谷昌光と対談し、宮城谷昌光のファンである事を公言しています。2016年3月のアルファ碁対李世乭の対局では、英語での解説を務め、世界中の囲碁ファンにその知識と情熱を届けました。

家族と弟子

妻は中国囲棋協会の牛嫻嫻三段です。牛栄子四段は妻の姪であり、レドモンドの弟子でもあります。国際的な囲碁一家を築き、その活動は囲碁界の発展に大きく貢献しています。

主な棋歴

世界囲碁選手権富士通杯 ベスト8 (1993年)
東洋証券杯世界選手権戦 ベスト8 (1994年)
留園杯争奪早碁トーナメント戦 優勝 (1985年)
NEC俊英囲碁トーナメント戦 準優勝 (1990年)
新人王戦 準優勝 (1992年)

著書

マイケル・レドモンドの攻め・守りの基本 (2001年)
星の定石 その後 (2003年)
序盤でリードする戦いの布石 これであなたも力戦派 (2006年)
コウが1から10まで分かる本 (2008年)
レドモンドの基本は格言にあり (2008年)
直感力　私が囲碁から学んだ生きるということ (2012年)

参考文献

木野狐「M・レドモンド四段 アイドルから闘士へ」（『棋道』1985年11月号）

外部リンク

日本棋院プロフィール
マイケル レドモンド (@RedmondGo) - X（旧Twitter）
Michael Redmond (@RedmondGoPro) - X（旧Twitter）
Michael Redmond's Go TV - YouTubeチャンネル
* The Redmond Cup

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