マカオにおける2019年コロナウイルス感染症の流行状況

マカオにおける新型コロナウイルス感染症の流行状況

マカオにおける2019年からの新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の流行状況について、詳細を以下に記述します。

感染者数の推移

2020年1月21日、マカオで最初の感染者が確認されました。以降、感染は段階的に拡大し、2022年3月まで断続的に感染者が確認されています。以下に各年の主な感染状況をまとめます。

2020年

1月: 中国本土からの渡航者を中心に感染が確認され、1月21日に最初の症例が報告されました。その後、1月26日には複数人の感染が確認されています。
2月: 2月2日に広東省中山市で生きた家禽と接触歴のある女性の感染が確認されるなど、感染源の多様化が見られました。
3月: 海外からの帰国者による感染が相次ぎました。特にポルトガル、スペイン、イギリス、インドネシア、フィリピンなどからの帰国者からの感染が目立ちました。

2021年

1月: ドバイ、ポルトガルなど海外からの帰国者を中心に感染が確認されました。
5月: ネパールからの帰国者、海外からの帰国者による感染が確認されました。
6月: 台湾からの帰国者による感染が確認されました。
7月: イギリス、スイスからの帰国者による感染が確認され、再陽性事例も報告されました。また、ワクチン接種済みの感染者も確認されています。
8月: マカオ域内での感染が確認され、全市民を対象としたPCR検査が行われました。
9月: トルコからの帰国者、隔離検疫用ホテルの警備員などの感染が確認されました。再度、全市民対象のPCR検査が実施されました。
12月: 米国からの帰国者の感染が確認され、オミクロン株であることが判明しました。

2022年

2月: 香港からの到着者の感染が確認され、80例目の確定症例となりました。
3月: 香港からの到着者の感染が確認されました。

感染拡大の状況

初期の感染は、中国本土からの渡航者やその関係者に見られましたが、その後、海外からの帰国者や、市中感染に移行しました。特に2020年3月には海外からの帰国者による感染が急増し、2021年8月には市中感染が発生したため、全市民対象のPCR検査が実施される事態となりました。

政府の対応

マカオ政府は、感染拡大を抑制するために、さまざまな対策を講じています。

2020年

1月: 中国本土からの渡航者に対し、健康状態に関する証明書の提示を求めました。また、カジノ施設への入場制限を実施しました。
2月: 全カジノの15日間閉鎖を決定しました。その後、再開しましたが、来客数は依然として低迷しました。また、中国本土からの立ち入りを制限しました。
3月: 中国本土、香港、台湾以外の全ての地域からの非居住者の立ち入りを禁止しました。

2021年

8月: 市中感染発生を受け、全市民対象のPCR検査を実施しました。また、映画館、劇場、屋内遊技場、ボウリング場、マッサージ店、バー、ナイトクラブなどを閉鎖しました。

2022年

5月: 中国本土や香港での再流行に備え、外科手術の予行練習を実施しました。また、冷凍エビのパッケージから新型コロナウイルスの陽性反応が検出されたため、輸入申請を見合わせる措置を講じました。

社会経済への影響

カジノの閉鎖や渡航制限は、マカオ経済に大きな打撃を与えました。特に観光業やカジノ産業は大きな影響を受け、ホテルの稼働率の低下や収入の大幅な減少が見られました。また、市民生活にも様々な制約が課され、経済活動や社会活動に大きな影響を及ぼしました。

まとめ

マカオにおける新型コロナウイルス感染症の流行は、感染者数の推移、政府の対応、社会経済への影響において、世界的なパンデミックの一例として重要な示唆を与えています。継続的な感染対策、経済の回復、そして市民生活の安定化に向けた努力が求められています。

関連項目

肺炎
気道感染
新興感染症
輸入感染症
コロナウイルス
2019新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）
国・地域毎の2019年コロナウイルス感染症流行状況
中国本土における2019年コロナウイルス感染症の流行状況
香港における2019年コロナウイルス感染症の流行状況
2019年コロナウイルス感染症流行による外出制限・封鎖
2019年コロナウイルス感染症による社会・経済的影響
重症急性呼吸器症候群（SARS）
中東呼吸器症候群（MERS）
2015年韓国におけるMERSの流行
2009年新型インフルエンザの世界的流行

外部リンク

新型コロナウイルス感染症関連情報（日本語） - 在[[香港日本国総領事館]]
* 外務省 海外安全ホームページ - 外務省

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