ヤマニンバリメラ

ヤマニンバリメラ

ヤマニンバリメラは1970年代に中央競馬で活躍した日本の競走馬である。この馬は重賞競走では勝利を収めることはなかったものの、通算100戦出走を達成するという異例のキャリアにより、多くの注目を集めた。

来歴

ヤマニンバリメラは1973年9月23日に初めてレースに出走し、わずか4戦目で初勝利を飾った。この馬は1974年以降、毎年10戦以上のレースに出場し続けたが、体質が弱く夏のレースに苦しむこともあった。そのため、主に8月前後は休養を取らざるを得なかった。調教師の浅見国一は、ヤマニンバリメラが長く走れた理由として「真夏の疲労の激しいレースを避けたことが功を奏したのではないか」と語っている。

特別競走など重賞も含めた出走回数は82回に上り、追い込み脚質でありながらも、10勝、2着13回、3着12回、4着11回、5着9回といった安定した成績を残した。この馬は特に芝コースの長距離や道悪、ダートコースを得意としており、主に京都、阪神、中京の3つの競馬場でレースに参加していた。また、中央競馬招待競走に出走するために、大井競馬場へも2回遠征したことがあった。

騎手には、特に7勝を挙げた池江泰郎が知られ、多くのレースでヤマニンバリメラの背に乗ったほか、田島良保や日高三代喜といった騎手も騎乗している。

1980年までに旧表記で10歳となるまでレースに出場していたが、裂蹄に悩まされる時期もあったものの、大きな怪我はほとんどなかった。しかし、同年の5月3日に通算99戦目となるエメラルドステークス出走後、大井競馬場における3度目の遠征に向けて準備していた際に、左前脚で屈腱炎を発症。その際、引退が検討されるも、NHKによる特集やファンクラブの結成があったことで、とうとう現役を続行することが決定された。放牧休養の後、1981年3月の末に栗東トレーニングセンターに戻ったが、残念ながら屈腱炎が再発してしまい、結局はレースには復帰できず、引退を余儀なくされた。最終的には、同年4月26日に大阪府立大学の馬術部に引き取られた。

主な競走成績

• - 1976年：阪急杯3着、中央競馬招待競走2着
• - 1977年：金鯱賞2着
• - 1978年：第25回日本経済新春杯7着、中央競馬招待競走2着、第66回京都記念3着
• - 1979年：阪神大賞典3着

ヤマニンバリメラは、当時春と秋の年2回行われていた京都記念には合計6回出走したものの、八大競走には出走することがなかった。

血統

父はモンタヴァルで、半兄には1971年秋の阪神障害ステークスで3着を経験したモンタルビーがいる。また、ミシアーフを父に持つ半弟のヤマニンミノルは、1978年の京阪杯で2着となったことがあり、しばしばヤマニンバリメラと同じ競走に出走していた。

脚注

本馬に関する詳細な情報は、日本中央競馬会の『優駿』1981年6月号に掲載された寺田文雄の特集記事を参照。

関連項目

• - ミスタートウジン：同じく99戦で引退した競走馬。

外部リンク

• - 競走馬成績と情報
• - JBISサーチ

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