ライヴ・マジック

『ライヴ・マジック』は、イギリスのロックバンド、クイーンが1986年に行ったヨーロッパツアー「マジック・ツアー」の模様を収録したライブアルバムです。1986年12月1日にイギリスでリリースされ、その後1996年8月にアメリカでも発売されました。

このアルバムは、ネブワース・パークでの演奏を軸に構成されており、オリジナルメンバーでの最後のライブ演奏という点でも注目されています。しかし、収録曲の多くに大幅な編集が施されたため、ファンからは批判的な意見も多く寄せられました。

例えば、「ボヘミアン・ラプソディ」ではオペラパートがカットされ、「ブレイク・フリー (自由への旅立ち)」はほぼワンコーラスに短縮されています。このような編集に対し、多くのクイーンファンは、よりライブの臨場感を忠実に捉えた『クイーン・ライヴ!!ウェンブリー1986』を、ライブアルバムの代表作として認識しています。

アルバムには、フレディ・マーキュリー（リードボーカル、ピアノ）、ブライアン・メイ（ギター、バックコーラス）、ロジャー・テイラー（ドラム、バックコーラス）、ジョン・ディーコン（ベースギター、バックコーラス）、スパイク・エドニー（キーボード、ギター、バックコーラス）というメンバーが参加しています。

収録曲は、LP盤とCD盤で一部異なっており、LP盤では「ONE VISION-ひとつだけの世界-」から「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」まで15曲が収録されています。一方、CD盤では、LP盤と同様の楽曲に加え、「カインド・オブ・マジック」、「地獄へ道づれ」、「ハマー・トゥ・フォール」のフルライブバージョンが収録されています。

収録曲の録音日は、1986年7月11日、12日のウェンブリー・スタジアム公演、7月27日のネープスタディオン公演、そして8月9日のネブワース・パーク公演など、ツアー中の様々な場所での演奏が収録されています。

『ライヴ・マジック』は、その編集により賛否が分かれる作品ではありますが、クイーンのライブパフォーマンスの熱気や、当時のバンドの勢いを伝える貴重な記録であることは間違いありません。

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