ラブカンプー

ラブカンプー：重賞制覇の軌跡と、その血統に秘められた物語

2017年8月にデビューしたラブカンプーは、栗東・森田直行厩舎所属の競走馬でした。馬名は冠名と父馬名から名付けられました。デビュー当初からその潜在能力の高さを示唆するかのように、3戦連続で2着に入線。4戦目で初勝利を挙げると、翌年には重賞レースにも挑戦します。

2018年は、かささぎ賞で1番人気に応え見事逃げ切り勝ちを収め、2勝目を獲得しました。続くフィリーズレビューやアーリントンカップでは結果を残せませんでしたが、葵ステークスで2着と好走を見せると、アイビスサマーダッシュ、北九州記念でも重賞で上位入賞を果たします。セントウルステークスではファインニードルに次ぐ2着、スプリンターズステークスでも同馬に僅差の2着と、GIレースでもその実力を証明しました。

しかし、2019年は不調に陥り、オーシャンステークスで18着に大敗。その後も低迷が続き、8戦連続2桁着順という苦しい時期を経験しました。

2020年も低迷が続きましたが、韋駄天ステークスで7着と久々に1桁着順に入ると、7月のCBC賞で13番人気ながら見事逃げ切り勝ち。約2年5ヶ月ぶりの勝利、そして重賞初制覇を飾りました。この勝利は、鞍上の斎藤騎手にとっても重賞初制覇となり、大きな喜びとなりました。

その後は再び低迷が続き、2020年12月19日のタンザナイトステークス12着を最後に現役を引退。故郷の奥山牧場で繁殖牝馬として第二の人生を歩み始めました。

忘れられない血統：奇跡の重賞馬

ラブカンプーの血統背景には、感動的な物語が隠されています。半兄には、2018年オーシャンステークスを制したキングハートがいます。そして、その母方の血統には、フランスで活躍した名馬レミグランの血を受け継ぐタヤスレミグランが存在します。タヤスレミグランは、国内では重賞未勝利ながら種牡馬となり、16頭の産駒を残しました。しかし、その産駒で繁殖入りしたのはシンメイユウシュン1頭のみで、その後はラブハート（ラブカンプーとキングハートの母）を残して用途変更となってしまいました。

つまり、ラブカンプーとキングハートは、わずか1頭しか血脈を繋げることができなかった種牡馬と繁殖牝馬から生まれた、奇跡の重賞勝ち馬と言えるのです。この事実が、彼らの活躍をより一層輝かしいものへと昇華させています。 ラブカンプーの競走生活は、成功と苦悩、そして血統のドラマが織りなす、感動的な物語でした。

競走成績（netkeiba.comの情報に基づく）

(※ここでは詳細な競走成績の表は省略します。netkeiba.comなどのサイトで確認できます。)

繁殖成績（2024年9月27日現在）

(※ここでは詳細な繁殖成績は省略します。)

脚注

出典：netkeiba.com、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ

外部リンク

netkeiba.com、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ

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