ルター・レンジ

ルター・レンジについて

ルター・レンジ（Luther Lindsay、本名：Luther Jacob Goodall）は、1924年12月30日にアメリカ合衆国ノーフォーク、バージニア州で生まれたプロレスラーです。彼は1972年2月21日に亡くなるまでの間、アフリカ系アメリカ人レスラーとして多くのファンに支持されました。日本プロレスにおける彼の名は、ルーサー・リンゼイやルター・リンゼイとも呼ばれ、プロレスの歴史に名を残しています。

来歴

学生時代から多様なスポーツに参加していたレンジは、高校卒業後にアメリカンフットボールのチームに入団するも、膝の負傷が原因で早期に引退を余儀なくされました。しかし、その後の1951年9月にはプロレスラーとして新たな道を歩み始めます。1950年代には、テキサス、ニューヨーク、シカゴなどの主要な地域でベビーフェースとして存在感を示し、特に太平洋岸北西部では多くの試合を重ねました。

1954年4月1日にはシアトルでルー・テーズのNWA世界ヘビー級王座に挑戦し、1955年12月にはジョージ・ゴーディエンコとの対戦が行われましたが、どちらも引き分けという結果になりました。プロレス界でのキャリアは、彼に強い印象を与え、目立った成績を残すことに繋がりました。

日本プロレスでの活躍

1961年12月、ルターは日本プロレスに初来日し、リッキー・ワルドーの従兄弟として注目を集めました。特に、1956年12月15日の東京リキ・スポーツパレスで行われた吉村道明との試合では、彼の得意技であるバックドロップによって吉村選手を失神させ、鮮烈なデビューを飾りました。この試合は観衆に強い印象を与え、その後もワルドーと共に日本に滞在しました。

1962年2月には、力道山＆豊登とのアジアタッグ王座を巡る試合に挑戦し、タイトルを奪取。その試合後には観衆による騒ぎも発生し、ルターの黒人レスラーとしての存在感が強調されました。この後のキャリアにおいても様々なタイトルを獲得し、多彩な技術とパフォーマンスで観客を魅了し続けました。

後年と死去

レンジは1960年代にも活動を広げ、オレゴン州ポートランドやバンクーバーといった地域での試合を重ねていきました。特にハワイでは、1964年にNWAハワイ・ヘビー級王座を獲得し、さらなる成功を収めました。1970年代初頭にはミッドアトランティック地区での活動を主に行っていましたが、1972年2月21日、ノースカロライナ州シャーロットで試合中に心臓発作を起こし、47歳の若さで亡くなりました。

遺産と評価

彼の死後、プロレス界ではその功績が評価され、2017年にはWWE殿堂のレガシー部門に選ばれるなど、長年にわたって多くの人々に影響を与えました。ルター・レンジの闘志とパフォーマンスは、これからもファンの記憶に残り続けるでしょう。彼は数々のタイトルを獲得し、プロレスの歴史において重要な役割を果たしたレスラーの一人として、その名を刻んでいます。

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