ローソサイエティ

ローソサイエティ：輝ける競走馬と種牡馬の軌跡

ローソサイエティ(Law Society)は、アメリカ合衆国ケンタッキー州のレーンズエンドファームで生産された競走馬です。その血統は、1977年と1978年に凱旋門賞を連覇した名種牡馬アレッジドを父に持ち、母は現役時代に6勝を挙げたボールドビキニという、恵まれた環境で誕生しました。さらに、半兄にはブリーダーズフューチュリティステークス優勝馬もおり、その才能は血統からも期待されていました。

1983年、キーンランドのセリ市でスタブロス・ニアルコスによって270万ドルという高額で落札されると、ヨーロッパに渡り、名伯楽ヴィンセント・オブライエン調教師の下で競走生活を送ることになります。

輝かしい2歳シーズン

2歳となった1984年、ローソサイエティはアイルランドのカラ競馬場で行われた6ハロンの新馬戦でデビュー。見事な末脚で勝利を収めると、その後もアングルシーステークス、ナショナルステークスと連勝を重ね、ヨーロッパ屈指の2歳戦であるデューハーストステークスに挑戦します。ここでは惜しくもアタマ差で2着となりましたが、その素質の高さを証明しました。

3歳シーズンとアイリッシュダービー制覇

3歳になった1985年は、ダービーステークスへの挑戦から始まりました。チェスターヴェースを圧勝した後、ダービーステークスでは惜しくも2着に終わりますが、続くアイリッシュダービーでは、強豪揃いのメンバーを相手に単勝1番人気に応え、見事優勝を飾ります。このレースは、世界的に活躍する名馬たちが競う国際的な舞台であり、ローソサイエティの勝利は、その実力の真価を示すものでした。しかし、その後、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは4着に終わり、さらに負傷により登録抹消、引退することになります。

高い評価と種牡馬としての成功

ローソサイエティは、2歳時のレーティングではカラダンサーと並びトップにランクインし、3歳時においてもトップクラスの評価を得ました。競走馬としてのキャリアは短かったものの、その才能は高く評価されていました。

引退後はアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬入りし、多くの優秀な産駒を輩出しました。Anzillero(ベルリン大賞)、Approach the Bench(エディーリードハンデキャップ)、Fortune's Wheel(ダルクール賞)、Homme de Loi(パリ大賞典)、Right Win(ゴードンステークスなど多数)など、数々の重賞勝ち馬がその名を連ねます。

特に注目すべきは、母父としての活躍です。菊花賞、有馬記念、天皇賞(春'>[マンハッタンカフェ])、ラヴディヴァイン(英オークス)、ブラムト(仏ダービー、仏2000ギニー)など、日本でも多くのGIホースを輩出し、日本競馬史に大きな足跡を残しました。2008年に種牡馬を引退、2011年にドイツで亡くなりましたが、その血統は現在も世界中で受け継がれ、活躍を続けています。

ローソサイエティは、競走馬としての華麗な戦績と、種牡馬としての成功により、競馬史に名を残す偉大な馬として記憶されています。その活躍は、多くの競馬ファンに感動と興奮を与え続け、その血統はこれからも競馬界に貢献していくでしょう。

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