ローブデコルテ (競走馬)

ローブデコルテの概要

ローブデコルテ（Robe Decollte）は、2004年4月28日に生まれた日本の競走馬であり、繁殖牝馬です。彼女は、2007年に開催された優駿牝馬（オークス）を制覇したことで、その名が歴史に刻まれました。この勝利は、中央競馬のクラシック競走で外国産馬として初のものとなり、また史上初の芦毛の馬としてオークスを勝ったことでも知られています。馬名はフランス語で「女性の礼装」を意味し、その優雅さを表しています。

競走馬としての経歴

ローブデコルテは、2006年に函館競馬場の新馬戦でデビューし、安藤勝己騎手の騎乗で勝利を手にしました。デビュー後、2戦して連続2着という好成績を残し、その後阪神ジュベナイルフィリーズに出走しましたが、名馬ウオッカの前に4着に終わりました。

2007年のシーズンは、紅梅ステークスで始まり、見事に勝利を収めました。続く桜花賞トライアル、チューリップ賞では5着、本番の桜花賞でも4着と苦戦しました。しかし、迎えたオークスでは、主な競争相手となるダイワスカーレットやウオッカが欠場する中、ローブデコルテは5番人気となり、最後の直線で豪快に追い上げ、1番人気のベッラレイアをハナ差抑えて優勝しました。この勝利は、レースレコードを更新するもので、タイムは2分25秒3という素晴らしいものでした。

その後、ローブデコルテはアメリカに遠征し、アメリカンオークスに出走しましたが、スタート時に出遅れ、最終的には5着に終わります。このレースでは鼻出血も発症し、日米で1ヶ月の出走停止処分を受けることになります。帰国後は馬インフルエンザの影響を受け、秋華賞へ直行しましたが、10着と惨敗し、その後も好成績を残せない状態が続きました。結局、競走馬としてのキャリアは、オークス以降に出た阪急杯とNSTオープンで3着という記録が最高でした。2008年の府中牝馬ステークスでの10着を最後に、引退へと至ります。

繁殖牝馬としての活動

競走馬引退後、ローブデコルテは繁殖牝馬として新たな旅路を歩むことになりました。馬主の前田幸治が経営するノースヒルズマネジメントに所属し、2009年にはアグネスタキオンと交配しました。翌年には初子「スイートメドゥーサ」を出産しましたが、スイートメドゥーサは競走中に外に逃避してしまい、引退を余儀なくされました。

ローブデコルテは2014年に第3子であるハーツクライの仔を出産する際、残念ながら膀胱破裂により死亡してしまいます。享年10歳でした。彼女の残した仔馬は2頭のみでしたが、その中での繁殖牝馬としての役割を果たすことが期待されていました。

血統と親族

ローブデコルテの血統には、特筆すべき従姉妹と従兄弟がいます。従姉妹には、中央競馬史上2頭目の牝馬三冠馬スティルインラブがおり、従兄弟にはラジオたんぱ賞（GIII）で優勝したビッグバイアモンがいます。また、今年の小倉記念勝ち馬アズマシャトルなども近親に名を連ねています。

ローブデコルテの競走成績や繁殖成績は、当時の競馬界において重要な存在であり、多くのファンから愛され続けています。彼女の足跡は、今後の世代に受け継がれていくことでしょう。

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