七戸駅

七戸駅は、かつて青森県上北郡七戸町字笊田に位置していた、南部縦貫鉄道線の終着駅でした。2002年8月1日、南部縦貫鉄道線の廃止に伴い、その歴史に幕を閉じました。

歴史

七戸駅は町の中心駅としての役割を担っていましたが、実際には中心部からかなり離れた場所に位置していたため、利用客は限られていました。

1962年（昭和37年）10月20日：開業。
1997年（平成9年）5月6日：鉄道路線休止により営業を停止。
2002年（平成14年）8月1日：鉄道路線廃止に伴い廃駅。

新幹線との接続構想

興味深いことに、東北新幹線は南部縦貫鉄道の盛田牧場前駅と営農大学校前駅の間を通過しています。このため、かつては東北新幹線の七戸十和田駅（当時の仮称は七戸駅）を、南部縦貫鉄道と接続させる計画が存在しました。

この接続計画は、東北新幹線の盛岡駅以北への延伸が正式に決定する以前から存在していました。しかし、延伸決定の遅れなどにより開業が遅れる間に、南部縦貫鉄道が廃止されることとなり、接続計画も幻に終わりました。実際に開業した七戸十和田駅は、営農大学校前駅から徒歩わずか5分ほどの距離に位置しています。ただし、七戸十和田駅と南部縦貫鉄道の七戸駅は、直線距離で2.5km以上離れています。

駅構造

七戸駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、直営駅でした。これは南部縦貫鉄道において、野辺地駅を除くと唯一の存在でした。構内には機関区があり、コンクリート造りの2階建ての大きな駅舎が併設されていました。駅舎内には南部縦貫鉄道の本社が入居していたほか、売店も設けられていました。

現状

現在、南部縦貫レールバス愛好会が中心となり、七戸駅とキハ10形レールバスを動態保存しており、毎年ゴールデンウィークなどの大型連休には、体験乗車や夕暮れ撮影会、一般公開などのイベントが開催されています。

アクセス

路線バス
東北新幹線七戸十和田駅から十和田観光電鉄バス「七戸案内所」停留所下車、徒歩10分。
「笊田川久保」停留所下車、徒歩5分。
「あすなろ温泉前」停留所下車、徒歩2分。
その他の交通手段
東北新幹線七戸十和田駅からタクシーで約5分、自転車で約15分、徒歩で約40分。

その他

金冠堂の外用薬「キンカン」のテレビCM（1990年代中盤制作、アニメ作品）に登場するレールバスは、南部縦貫鉄道のキハ10形レールバスがモデルとなっています。
近隣には七戸バイパス（国道4号）があります。
路線休止間際の1994年10月4日、駅から至近の位置にジャスコ七戸店が開店しました。同店では南部縦貫鉄道線休止記念の写真展などの催しも行われましたが、イオン七戸十和田駅前店への移転のため2011年8月31日をもって閉店し、建物は取り壊されました。

隣の駅

南部縦貫鉄道

南部縦貫鉄道線

盛田牧場前駅 - 七戸駅

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