七百駅

七百駅（しちひゃくえき）

七百駅は、かつて青森県上北郡六戸町犬落瀬に位置していた、十和田観光電鉄十和田観光電鉄線の駅です。廃止時点で、この駅は十和田観光電鉄線の中間地点からやや三沢寄りに位置していましたが、同線で唯一、列車交換が可能な交換駅でした。また、七百車両区（車両基地）と七百変電所が併設されていました。

歴史

1922年（大正11年）9月5日：十和田鉄道の駅として開業。当時の古間木駅（現在の三沢駅）と三本木駅（現在の十和田市駅）の間には、当駅と高清水駅しかありませんでした。
1930年（昭和5年）6月9日：行き違い設備が設置されました。
1971年（昭和46年）12月16日：閉塞方式が単線自動閉塞式となりました。
1972年（昭和47年）3月：無人化されました。
2008年（平成20年）3月1日：旧・十和田観光電鉄から「とうてつ」へ事業譲渡が行われ、新・十和田観光電鉄に商号が変更。新会社による運営に伴い、当駅の管理も新会社に継承されました。
2012年（平成24年）
4月1日：鉄道廃止により、廃駅となりました。
5月3日：当駅にてイベント「とうてつ電車車両展示＆車庫公開」が実施されました。構内で車両を走行させた後、「饋電停止セレモニー」が行われ、七百変電所からの送電が停止。動く電車の見納めとなりました。
2015年（平成27年）5月31日：当駅にてイベント「七百鉄道記念館」が初開催。以降、同イベントは年2回行われています。

駅構造

島式ホーム1面2線を有する地上駅でした。ホームの十和田市側は階段になっており、駅舎とは構内踏切で連絡していました。この他に数本の側線を有し、七百車両区の車庫となっていました。車両区は、1985年（昭和60年）10月28日の十和田市駅の移転後、1986年（昭和61年）12月に、それまで十和田市駅構内にあったものが移設されたものです。

無人駅でしたが、有人駅当時からの小さな駅舎が残っています。当駅で列車交換が可能になったのは1930年（昭和5年）6月9日のことで、1971年（昭和46年）12月16日に閉塞方式が票券閉塞式から単線自動閉塞式に改められた後、1972年（昭和47年）3月に無人化されました。

駅周辺

駅周辺では、十和田観光電鉄の線路に並行して人工河川の稲生川が流れています。稲生川は、安政年間に新渡戸稲造の祖父でもある新渡戸傳らを中心として開削が始められたもので、十和田市の奥入瀬川から引かれた水がこの川を通って上北郡おいらせ町の太平洋に注いでいます。

駅の南200mほどの所に七百の集落があり、七百簡易郵便局があります。駅の西300mほどのところには六戸町立開知小学校（旧・七百小学校）が、駅の北西300mほどのところには六戸町立七百中学校があります。中学校の向かい側には七百温泉が湧出し、入浴施設が設けられていましたが、2010年11月頃に閉業しました。

六戸町の中心部、役場などが所在するのは駅から南方向に4kmほど行った、国道45号に近い場所です。

隣の駅

十和田観光電鉄

十和田観光電鉄線

柳沢駅 - 七百駅 - 古里駅

脚注

注釈

出典

関連項目

日本の鉄道駅一覧
廃駅

外部リンク

国土地理院地図閲覧サービス - 七百駅周辺の1/25000地形図

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