三柱神社 (柳川市)

三柱神社の概要

三柱神社（みはしらじんじゃ）は、福岡県柳川市三橋町に所在する神社で、柳河藩の初代藩主・立花宗茂、その妻である誾千代、さらに岳父の戸次道雪の三柱が祀られています。この神社は、柳川城の鬼門にあたる場所に位置しており、地域の歴史と深い関わりを持っています。

創建の経緯

創建以前、立花夫妻の霊は日吉神社の近くに存在する「唯一宮」で祀られていました。一方、戸次道雪の霊は、1783年に「梅岳霊神」という神号を贈られ、柳川城内にあった長久寺の境内に「梅岳宮」として祀られるようになりました。そして1820年には、宗茂と誾千代にそれぞれ「松陰霊神」と「瑞玉霊神」が贈られ、1823年には二柱が梅岳宮に合祀されたものの、梅岳宮のスペースが不足していたため、1826年に柳河藩の9代藩主である立花鑑賢の手によって、現在の場所に三柱神社として遷座されました。1875年には県社に認定されています。

建築と文化財

三柱神社は、日光東照宮の陽明門や厳島神社の廻廊を模した建築が特徴で、特に欄干橋の擬宝珠は柳川城の橋から移設されたと言われています。このため、神社は水郷柳川を象徴する美しい景観の地として知られています。しかし、2005年には放火事件が発生し、多くの建物や神輿が焼失。その後、復興が進められているものの、歴史的価値の高い建築物の再建が求められています。

境内は高畑公園として整備され、春の訪れには桜を楽しむ多くの観光客で賑わいます。また、毎年10月に行われる「おにぎえ」と呼ばれる秋季大祭も注目され、多くの人々が参加します。

無形民俗文化財「どろつくどん」

三柱神社では、福岡県指定の無形民俗文化財である「どろつくどん」も大変有名です。1966年に指定されたこの行事は、「おにぎえ」の中日で行われる神幸行列の先頭を行く山車です。この山車の名称は囃しの音に由来し、参加者は「道ばやし」「参道ばやし」「神楽ばやし」の三つの囃子を演奏しながら、三柱神社、日吉神社、八剣神社を巡回します。

この行事は1826年の遷宮式時に、江戸神田明神の葛西囃子と京都祇園祭の山鉾を参考にして考案されました。今日では、町内の4基とともに、「飛龍どろつくどんの会」として知られる団体によっても一基が所有されており、地域の伝統行事として愛されています。

アクセスと利用情報

三柱神社の所在地は福岡県柳川市三橋町高畑323-1で、拝観は無料で行えます。拝観時間は特に決まっておらず、いつでも訪れることができます。交通アクセスは、西鉄天神大牟田線の西鉄柳川駅から徒歩6分の距離にあります。また、マイカーの場合、九州自動車道のみやま柳川インターチェンジから約20分でアクセスできます。駐車場も完備されています。

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