三頭山 (東京都)

三頭山（みとうさん）

三頭山は、東京都西多摩郡奥多摩町、檜原村、山梨県上野原市、北都留郡小菅村にまたがる標高1,531mの山です。日本三百名山、山梨百名山の一つに選ばれており、古くは「鹿妻山」と呼ばれ、山の神々が集まる神聖な場所とされていました。

概要

三頭山という名前は、西峰（1,527m）、中央峰（1,531m）、東峰（1,528m）の3つのピークがあることに由来します。三角点は東峰に設置されており、2016年には山の日の制定を記念して標石が設置されました。奥高尾縦走路と笹尾根の北端に位置し、奥多摩三山の最高峰として知られています。また、多摩川最大の支流である秋川の源流となる山でもあります。

地質的には、約800万年前に地下から溶岩が噴出し、山のおよそ8合目までが石英閃緑岩で形成されています。この石英閃緑岩は「数馬御影石」とも呼ばれています。

三頭山周辺は、檜原村都民の森水源林として保護されており、山頂付近にはブナ林が広がっています。山頂からの眺望は素晴らしく、富士山、雲取山、奥秩父山塊、丹沢山地などを一望できます。特に山頂周辺のブナ林は一見の価値があり、東面一帯は「檜原都民の森」として自然観察路や遊歩道が整備されています。東京都奥多摩山域を代表する山の一つであり、多摩百山にも選ばれています。

登山

三頭山への登山ルートはいくつかありますが、檜原村側の「都民の森」を経由するルートが最も一般的です。その他、北側の奥多摩湖側からヌカザス山やイヨ山を経由するルート、西側の小菅村から向山や鶴峠を経由するルート、南東側の槇寄山方面から笹尾根を辿るルートなどがあります。

主な登山ルート

都民の森コース:
武蔵五日市駅からバスで「数馬」バス停へ。そこから無料バスで「都民の森」バス停下車（冬期は運休）。
三頭大滝経由（ブナの路コース）の場合、登り約1時間55分、下り約1時間30分。
数馬バス停から都民の森までの登山道は、登り約1時間、下り約50分。
都民の森駐車場からは、森林館、木材工芸センター、鞘口峠、見晴小屋、展望台、東峰、中央峰（山頂）と整備された登山道が続いています。
都民の森公式サイトでは、森林館から山頂までの往復周遊コース（三頭大滝や鞘口峠経由）を、健脚者向けの4〜5時間コースとして紹介しています。
笹尾根（数馬より）:
武蔵五日市駅からバスで「数馬」または「仲の平」バス停下車。
槇寄山経由で、登り約3時間50分、下り約2時間30分。
ヌカザス尾根コース:
奥多摩駅からバスで「小河内神社」バス停下車。
イヨ山、ヌカザス山経由で、登り約3時間35分、下り約2時間40分。
山のふるさと村コース:
奥多摩駅からバスで「小河内神社」バス停下車。
山のふるさと村、鞘口峠経由で、登り約3時間40分。
ムロクボ尾根:
奥多摩駅からバスで「深山橋」バス停下車。
ヌカザス山経由で、登り約3時間25分、下り約2時間30分。
余沢より:
奥多摩駅からバスで「小菅」行きに乗り、「余沢」バス停下車。
登り約3時間15分、下り約2時間25分。
笹尾根（郷原より）:
上野原駅からバスで「飯尾」行きに乗り、「郷原」バス停下車。
槇寄山経由で、登り約4時間、下り約2時間40分。
鶴峠より:
上野原駅からバスで「松姫峠」行きに乗り、「鶴峠」バス停下車（春と秋のみ運行）。
登り約2時間25分、下り約1時間50分。

登山設備

三頭山避難小屋
見晴小屋
展望台（東峰）

脚注

関連項目

奥秩父山塊
奥多摩
三頭山 (曖昧さ回避)
奥多摩三山
秋川

外部リンク

国土地理院 地図閲覧システム 2万5千分1地形図名：猪丸
檜原都民の森公式サイト
檜原村観光協会-ひのはら山歩き
* 東京都奥多摩ビジターセンター 登山情報

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