上之郷 (泉佐野市)

大阪府泉佐野市 上之郷

上之郷（かみのごう）は、大阪府泉佐野市南西部に位置する大字であり、かつて存在した泉南郡上之郷村の名残を留める地域です。

地理

上之郷は、泉佐野市の南西部、阪和線長滝駅の南方一帯に広がります。阪和自動車道と関西空港自動車道が交わる泉佐野ジャンクション、そして関西空港自動車道上之郷インターチェンジ周辺がその範囲です。東は日根野、西は南中樫井・泉南市兎田・別所・新家、南は泉南市信達葛畑、北は長滝と隣接しています。

この地域は、阪和自動車道、大阪府道248号日根野羽倉崎線、樫井川が東西に横断し、関西空港自動車道と国道481号が南北に縦断しています。樫井川を境に、北側は平野部、南側は山間部となっており、山間部には東隣の日根野にまたがる形で泉佐野カントリークラブがあります。さらに、大字長滝と泉南市の間を、和歌山県道・大阪府道64号和歌山貝塚線（紀州街道）まで細長く伸びています。

区域内には、大字長滝の飛地である「のうぶ地蔵尊」が存在することも特徴です。

河川

樫井川

池

滝ノ池
新池
新滝ノ池

小字

母山、机場、女形、上村、中村、下村、郷田

歴史

上之郷は、古代から重要な場所でした。『日本書紀』によると、允恭天皇の妃である衣通姫（そとおりひめ）のために造営された茅渟宮（ちぬのみや）の所在地が、この地の中村に比定されています。茅渟宮跡には、衣通姫が詠んだとされる和歌「とこしへに　君もあへやも　いさなとり　海の浜藻の　寄る時々を」を万葉仮名で刻んだ歌碑が岸和田藩によって建立されました。2023年4月には、泉佐野市によって「衣通姫ガイダンスセンター」が開設され、地域の歴史と文化を学ぶことができる施設となっています。

沿革

幕末時点では、日根郡上之郷村として岸和田藩の領地でした。
1871年（明治4年）：廃藩置県により岸和田県、後に堺県の管轄となります。
1881年（明治14年）：大阪府の管轄となります。
1889年（明治22年）：町村制施行により、上之郷村が単独で自治体として発足。
1896年（明治29年）：所属郡が泉南郡に変更。
1954年（昭和29年）：泉佐野市に編入され、上之郷村は廃止、泉佐野市の大字上之郷となりました。

人口と世帯

2020年（令和2年）4月30日現在の泉佐野市の発表によると、世帯数と人口は以下の通りです。

人口の詳細は、国勢調査による推移を参照してください。
世帯数の詳細は、国勢調査による推移を参照してください。

学区

泉佐野市立の小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなります（2020年5月時点）。

事業所

2016年（平成28年）の経済センサス調査によると、事業所数と従業員数は以下の通りです。

交通

鉄道

阪和線が区域内をわずかにかすめますが、駅は存在しません。最寄りの駅は長滝駅です。

バス

いずみさのコミュニティバスが運行。
南回りルートが利用可能です。

道路

阪和自動車道
泉佐野ジャンクション
関西空港自動車道
泉佐野ジャンクション
上之郷インターチェンジ
国道481号
和歌山県道・大阪府道64号和歌山貝塚線（紀州街道）
大阪府道248号日根野羽倉崎線

施設

教育機関

泉佐野市立上之郷小学校
上之郷こども園

文化・歴史施設

衣通姫ガイダンスセンター
茅渟宮跡

神社・寺院

意賀美神社
正楽寺
母上地蔵尊

コミュニティ施設

上之郷コミュニティセンター
母山公民館
机場長生会館
女形町会館
上村町会館
中村町会館
下村公会館
郷田町内会長生会館（長滝に所在）

その他

JA大阪泉州上之郷精米所
大阪府営 泉佐野丘陵緑地
吹田総合車両所日根野支所（旧日根野電車区。敷地の一部のみ）
泉佐野カントリークラブ（敷地の一部のみ。クラブハウスは日根野に所在）

その他

郵便番号：598-0024（集配局：泉佐野郵便局）

参考文献

角川日本地名大辞典 27 大阪府
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

大阪府の廃止市町村一覧

外部リンク

泉佐野市役所

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