上田茂行

上田 茂行（うえだ しげゆき）について

上田茂行氏は1947年4月18日に生まれ、日本の元政治家として知られています。彼は自由民主党に所属し、衆議院議員としての短いキャリアを持っています。滋賀県出身で、父は滋賀県知事の野崎欣一郎氏の時代に権勢を誇った上田建設の社長である上田茂男氏です。

彼は慶應義塾大学経済学部で学び、大学在学中に田中角栄の秘書として活動を始めました。そして1970年に大学を卒業した翌年、若干25歳の若さで第33回衆議院議員総選挙に出馬し、滋賀全県区から自由民主党公認で当選しました。この選挙によって、彼は戦後生まれた最初の国会議員となりました。彼が所属した派閥は田中派で、これは彼が秘書をしていた田中角栄との関係から来ています。同じ選挙区から立候補した山下元利もこの派閥に属していました。

しかし、初当選の後には選挙違反の問題が浮上し、彼の陣営から多くの違反者が出る事態となってしまいました。上田氏は在職中、自民党全国組織委員会の遊説局次長を務め、様々な活動に従事しましたが、その後のキャリアは順風満帆とは言えませんでした。

1976年の第34回衆議院議員総選挙では、彼の父が県土地公社に関連するスキャンダルで起訴されるタイミングと重なり、厳しい選挙となりました。この際、上田氏は「父子のきずなを超えて対決すべき時は対決する」という姿勢を強調しましたが、過去の選挙違反問題やロッキード事件の影響もあり、結局落選してしまいます。この結果を受け、1979年の総選挙には立候補しませんでした。

その後、1986年の第14回参議院議員通常選挙において滋賀県選挙区から自民党公認で再び立候補しましたが、現職の山田耕三郎に敗れ、再び落選することになりました。選挙戦中には週刊誌『FOCUS』に「金権候補」との虚偽の記事が掲載され、これは彼にとっても大きな打撃となりました。上田氏は新潮社と『FOCUS』編集長に対し、謝罪広告の掲載と慰謝料の支払いを求め、大津地裁に提訴。その結果、裁判所は上田氏の訴えを認めました。

政治活動以外にも、上田氏は上田物産や新日本レースなどの企業で社長を務め、青年政治研究会では所長を歴任しています。また、俳優の土平ドンペイは上田氏が経営していた会社の元社員であったという背景もあります。

上田茂行氏は、政治活動において波乱万丈なキャリアを持つ人物であり、特に選挙における厳しい経歴は、彼にとって重要な経験だったと言えます。彼の政治活動やその後の経歴は、滋賀県内外での政治の形を少なからず影響を与えたと考えられます。

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