下甑村

下甑村（しもこしきそん）

下甑村は、かつて鹿児島県に存在した村です。薩摩郡に属し、現在の薩摩川内市下甑地域にあたります。甑島列島の下甑島に位置し、自然豊かな環境でした。

地理

下甑村は、下甑島の全域を村域としていました。しかし、村の中心集落である手打と、北部に位置する藺牟田との間は、陸路での移動が困難で、海路も荒天時には不通になることが多く、同一自治体としての運営に不便がありました。このため、1916年以降、分村運動が度々行われ、1949年に藺牟田が分立し、鹿島村が成立しました。

大字

1889年の町村制施行時には、手打、片野浦、瀬々野浦、青瀬、長浜、藺牟田の6つの大字がありました。1949年に藺牟田が鹿島村として分立したため、2004年の廃止時には、手打、片野浦、瀬々野浦、青瀬、長浜の5つの大字が存在しました。これらの大字は、現在の薩摩川内市下甑町手打、下甑町片野浦、下甑町瀬々野浦、下甑町青瀬、下甑町長浜にあたります。

歴史

1889年4月1日：町村制施行により、下甑島の全域で甑島郡下甑村が成立。
1896年3月29日：甑島郡が薩摩郡に編入され、薩摩郡下甑村となる。
1949年4月1日：大字藺牟田が分立し、鹿島村が成立。
1976年9月12日：台風17号の強風により、手打港に停泊していた多数の漁船が沈没。
2004年10月12日：川内市など7町村と新設合併し、薩摩川内市となり、自治体としての歴史を終える。

行政

歴代村長

下甑村の最後の村長は町弘道氏で、2002年12月24日から2004年10月11日まで務めました。

行政組織

2000年時点では、下甑村役場には総務課、民政課、環境整備課、経済課、建設課、税務課、企業課（下甑村営バスの事務処理）が置かれていました。1952年から1986年までは、青瀬に出先機関として「青瀬支所」が設置され、大字青瀬、大字長浜、大字瀬々野浦を管轄していました。

教育

中学校

下甑村立海星中学校
下甑村立海陽中学校

小学校

下甑村立手打小学校
下甑村立子岳小学校
下甑村立長浜小学校
下甑村立青瀬小学校
下甑村立西山小学校

交通

港湾

手打港
長浜港

道路

鹿児島県道349号手打藺牟田港線
鹿児島県道350号長浜手打港線

下甑村を舞台とした作品

Dr.コトー診療所：山田貴敏の漫画作品で、下甑村の村立手打診療所がモデル。テレビドラマ化の際にも取材協力が行われた。
森進一の母の故郷であり、ヒット曲「おふくろさん」の碑がある。

参考文献

下甑村郷土誌編纂委員会『下甑村郷土誌』下甑村、2004年。

関連項目

鹿児島県の廃止市町[[村]]一覧

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