下関市立しものせき水族館

下関市立しものせき水族館「海響館」

下関市立しものせき水族館、通称「海響館」は、山口県下関市唐戸地区にある人気の水族館です。2001年4月1日にオープンし、その愛称の通り、関門海峡の響きを感じられる場所に位置しています。この水族館は、指定管理者制度に基づき、公益財団法人下関海洋科学アカデミーによって運営されています。

歴史

海響館の前身は、1956年に長府地区に開館した「下関市立水族館」でした。しかし、施設の老朽化に伴い、新たな水族館の建設が計画されました。1991年には水族館整備研究会が設置され、1999年2月から建設工事が開始されました。ところが、旧水族館は建設中の1999年9月に台風18号によって壊滅的な被害を受け、多くの動物が流失する事態となりました。そのため、旧水族館は2000年12月に閉館し、その役割を海響館が引き継ぐことになりました。

海響館は2001年3月に竣工し、同年4月1日に開館しました。2010年3月には、ペンギンを中心とした展示にリニューアルし、集客力の向上を図りました。リニューアル時の展示生物は約550種、約25,000点に及びました。2024年12月からは大規模改修のため長期休館に入り、2025年夏にリニューアルオープンを予定しています。

展示

海響館の大きな特徴は、下関の名産品であるフグの展示です。世界最多級となる100種類以上のフグ目魚類を展示しており、その多様性に驚かされます。また、水族館の大屋根は、クジラやイルカといった大型水生動物をイメージしたデザインになっています。

2階にある「フンボルトペンギン特別保護区」では、フンボルトペンギンの生息地であるチリ・アルガロボ島の環境を再現しています。ここは、チリ国立サンティアゴ・メトロポリタン公園から、同種の生息域外重要繁殖地として指定されています。かつては、イメージキャラクターとして小倉優子が起用され、CMが放送されていましたが、近年は展示内容そのものをアピールする広告が中心になっています。

シロナガスクジラの全身骨格標本

1階の無料ゾーンには、世界でも数少ないシロナガスクジラの全身骨格標本が展示されています。この標本は実物であり、日本国内では唯一の展示です。この個体は1880年代にノルウェー沖で捕獲されたもので、全長約26メートル、生息時の体重は106トンと推定されています。長年、ノルウェーのトロムソ大学博物館で保管されていましたが、国際捕鯨委員会（IWC）のプロジェクトの一環として、日本・ノルウェーの共同研究のために無償で貸与されています。

周辺施設

海響館周辺には、以下の施設があります。

唐戸桟橋
関門汽船
唐戸市場
唐戸商店街
カモンワーフ
はい!からっと横丁
旧下関英国領事館
旧秋田商会ビル
下関南部町郵便局

アクセス

JR下関駅からサンデン交通バスで「海響館前」または「唐戸」下車、徒歩3分
JR新下関駅からサンデン交通バスで「唐戸」または「海響館前」下車、徒歩3分
関門汽船唐戸桟橋から徒歩3分

脚注

注釈

特になし

出典

下関市立しものせき水族館「海響館」公式サイト

関連項目

日本の水族館
下関とふく

外部リンク

下関市立しものせき水族館 「海響館」

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