不二聖心女子学院中学校・高等学校

概要

不二聖心女子学院中学校・高等学校は、静岡県裾野市に位置する私立の中高一貫教育を行う女子校です。カトリック系修道会である聖心会を設立母体とし、世界30か国に147校の姉妹校を持つ国際的なミッションスクールの一員です。創立者は聖マグダレナ・ソフィア・バラであり、日本では聖心女子大学を始めとする7つの姉妹校があります。学校法人聖心女子学院が設置者となっています。

教育理念と教育方針

「一人ひとりが神の愛を受けたかけがえのない存在である」という理念のもと、世界の一員としての連帯感と使命感を持ち、より良い社会の構築に貢献できる賢明な女性の育成を目指しています。

教育方針として、「魂を育てる」「知性を磨く」「実行力を養う」の3つを掲げ、バランスの取れた人間形成を重視しています。

特徴

留学制度

アメリカ、カナダ、スコットランド、ニュージーランド、オーストラリアの姉妹校への1年間の長期留学制度があり、留学先での単位認定も可能です。また、韓国、アメリカ、マルタでの体験学習プログラムも実施しており、語学研修に加えて現地の生徒との交流も行われています。

国内の姉妹校との交流も盛んで、合同での社会活動や海外体験学習、富士登山などが行われています。聖心女子大学やインターナショナルスクールとの学習・ボランティア活動も実施されています。

ユネスコ・スクール認定

持続可能な開発のための教育（ESD）を実践するユネスコスクールとして認定されており、国際理解教育や奉仕活動、環境学習などを通して、生徒の国際感覚と社会貢献への意識を高めています。

寄宿舎（ボーディングスクール）

全校生徒の約4割が寄宿舎で生活しており、ヨーロッパのボーディングスクールの伝統を受け継いでいます。規則正しい自立した生活や協調性を育み、チューター制度やネット家庭教師などの学習サポートも充実しています。

同世代や異年齢の生徒との共同生活を通して、自立心と共生力を養い、グローバル社会で活躍できる人間力の基礎を築くことを目指しています。

寄宿舎の生活目標

寄宿舎は「もう一つの家」として、生徒同士が互いに支え合い、共に成長することを目指しています。他者を思いやる気持ち、誠実さ、礼儀正しさ、自立心、自律心、奉仕の心、女性としての細やかな心配りを大切にし、質素な生活態度を身につけることを重視しています。

校外施設

神奈川県に聖心丹沢学舎があり、中学2年生のイングリッシュキャンプや祈りの会で利用されています。また、広大な茶畑と不二農園も敷地内にあります。

沿革

1908年、聖心会が来日し、東京に聖心女子学院が創立されました。1920年には、岩下清周によって裾野の地に温情舎小学校が設立されました。1946年に聖心会に引き継がれ、1952年に聖心温情舎と改称、この年を創立年としました。1957年に現在の不二聖心女子学院に改称しました。この創立には、1950年に閉校した上海聖心女子学院の意志を継ぐという願いも込められています。

年表

1800年：フランスで聖心会創立。
1908年：聖心会来日。東京に聖心女子学院創立。
1914年：岩下清周が不二農園を創設。
1920年：温情舎小学校を創設。
1945年：学校法人聖心女子学院に経営移管。
1947年：温情舎女子中学校設立。
1952年：聖心温情舎小中学校と改称。
1953年：聖心温情舎高等学校設立。
1957年：不二聖心女子学院小学校・中学校・高等学校に改称。
1973年：小学校廃止。
2012年：ユネスコ・スクールに認定。
2014年：高校入試開始、不二農園創立100周年。

アクセス

JR東海道線三島駅、御殿場線裾野駅からスクールバスが運行しています。

著名な関係者

創立者など

聖マグダレナ・ソフィア・バラ（聖心会修道女、聖心女子学院創立者）
ローズ・フィリピン・ドゥシェーン（聖心女子学院を北米に創立、不二聖心の守護聖人）
岩下清周（不二農園創始者）

教職員など

岩下壮一（温情舎初代校長、岩下清周長男）
岩倉具光（温情舎小学校理事、岩倉具視孫）
山本三郎（温情舎小学校理事、海軍少将山本信次郎弟）
小林一三（温情舎小学校校歌作詞）
竹井恒子（元不二聖心女子学院校長）
岩井慶子（元不二聖心女子学院校長）

出身者

川北桃子（テレビ朝日チーフプロデューサー）
くるまどあきこ（声優、キャラクターデザイナー）
佐藤ゆかり（衆議院議員）
佐野公美（元ミス日本グランプリ）
千野志麻（元フジテレビアナウンサー）
藤真利子（女優）
星あや（ファッションモデル）
畠山潤子（読者モデル、実業家）
久保沙里菜（フリーアナウンサー、リポーター）

脚注

外部リンク

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