中之島港

中之島港（なかのしまこう）について

中之島港は、鹿児島県鹿児島郡十島村に位置する地方港湾です。トカラ列島の中之島の西岸に位置し、東シナ海に面しています。港湾管理者は鹿児島県であり、統計法に基づく港湾調査規則では乙種港湾に分類されています。この港は、十島村に所在する地方港湾の中で唯一、県が管理している港湾です。

概要

中之島港は、トカラ列島における重要な交通拠点であり、島への唯一の交通手段である村営航路が就航しています。この航路は、島民の生活物資の輸送だけでなく、観光客の往来も支えています。中之島は、十島村の中でも人口が多く、村の中心的な役割を担っている島です。1968年には、村営航路の寄港地として初めて接岸しての荷役が可能となり、島の発展に大きく貢献しました。

2015年度のデータによると、中之島港の発着数は228隻、総トン数は317,148トンに達しています。また、利用客数は3,854人であり、その内訳は乗船人員が1,579人、上陸人員が2,275人となっています。これらの数字からも、中之島港が島民の生活と経済活動において重要な役割を果たしていることがわかります。

航路

中之島港には、主に十島村が運航する村営航路が就航しています。この航路は、鹿児島港（本港区南埠頭）を起点として、口之島、中之島（中之島港）、平島、諏訪之瀬島（切石港または元浦港）、悪石島（やすら浜港）、小宝島（小宝島港）、宝島を経由し、奄美大島（名瀬港）へと至ります。

この航路には、十島村が運航するフェリー「フェリーとしま」が週2往復しています。これにより、島民の生活に必要な物資や、観光客の輸送が円滑に行われています。また、十島村が保有する高速観光船「ななしま2」もチャーター運航で利用可能であり、観光客のニーズにも対応しています。

港湾施設

中之島港の施設は、島の西岸に建設されており、岸壁のほか、小型船用の船溜まりも設けられています。主な施設としては、以下のようなものがあります。

-5.5m岸壁: 全長120mの岸壁で、2010年に供用が開始されました。これにより、大型船舶の接岸が可能となり、より効率的な貨物輸送が可能になりました。

中之島港は、トカラ列島の島々を結ぶ重要な交通インフラであり、島民の生活を支える上で欠かせない存在です。今後も、その役割はさらに重要になると考えられます。

参考資料

国土交通省『港湾統計（年報）』(2016年)
十島村離島航路改善協議会『航路改善計画』(2015年2月2日)

外部リンク

十島村 - 中之島
* 十島村港監視カメラシステム - 中之島（中之島港）

もう一度検索