中央 (北九州市)

福岡県北九州市八幡東区中央地区について

概要

中央地区は、福岡県北九州市八幡東区に位置する町名で、中央一丁目から中央三丁目で構成されています。かつては西鉄北九州線の「中央町電停」が存在し、地域住民からは「中央町」という名称でも親しまれてきました。

地理

中央地区は、旧八幡市及び北九州市の中心部に位置し、八幡東区の中心地としての役割を担っています。地区の北側には国道3号線が東西に走り、地区の中心部には旧電車通り（福岡県道50号・62号）と山手通りが交差しています。この地域は、八幡東区役所などの行政施設を中心に、八幡製鐵所の門前町として発展した八幡中央区商店街、銀行、郵便局、飲食店、マンション、そして多くの医療機関が集まる、生活利便性の高い地域です。現在でも、旧電車通りと山手通りの交差点は「中央町」という名称で親しまれています。

歴史

この地域は、元々筑前国遠賀郡の枝光村と尾倉村の一部でした。1889年に枝光村、大蔵村、尾倉村が合併して八幡村が成立すると、この地域もその一部となりました。1899年に八幡村は町制を施行し八幡町となり、1917年には市制施行によって八幡市となりました。

中央地区の発展の契機となったのは、1901年に東田地区に建設された官営八幡製鐵所です。製鐵所の東門が設置されたこの地域は、製鐵所の「企業城下町」として繁栄しました。1902年には八幡高等小学校（現在の北九州市立中央中学校）が創設され、岡東小学校（現在の北九州市立八幡小学校）も移転し、教育の中心地としての役割も担うようになりました。

1911年には九州電気軌道（後の西鉄）の路面電車が開通し、1923年には枝光線も開通したことで、「中央町電停」は主要な乗り換え駅として機能しました。戦前から戦後にかけて「八幡市中央区」と呼ばれ、電停名も「中央区」や「中央町」と変遷しました。しかし、正式な地名としての「中央町」が誕生したのは1960年で、現在の「中央」という町名になったのは1971年です。

かつては「九州百貨店」、後に「八幡丸物」や「ダイエー八幡店」などの大型商業施設も存在しましたが、現在は閉店しており、大型小売店舗は存在しません。

西鉄の路面電車は1985年と1992年に廃止されましたが、代替バスがほぼ同じルートで運行されています。

催事

中央地区では、以下の二つの主要な祭りが開催されます。

起業祭: 11月3日頃に3日間行われ、八幡製鐵所の創業を祝う祭りです。大谷球場周辺を本会場として、中央地区一帯で多くの人が集まります。
八幡中央祇園山笠: 毎年7月に開催される伝統的な祭りです。高さ4.7メートル、重さ2トンを超える山笠が街を巡行します。

交通

中央地区は交通の便が良い地域です。

道路: 国道3号線が地区を東西に走り、主要な幹線道路が整備されています。
バス: 西鉄バス北九州の路線バスが頻繁に運行しており、小倉駅近郊や黒崎・折尾などへのアクセスも良好です。また、福岡市天神と北九州を結ぶ高速バスも中央二丁目バス停に停車します。
鉄道: JR九州のスペースワールド駅も徒歩圏内にあり、鉄道でのアクセスも可能です。

施設

中央地区には、以下のような施設があります。

行政機関: 八幡東区役所、八幡東区保健福祉センター
郵便局: 八幡郵便局、八幡中央三丁目郵便局
文化施設: レインボープラザ、八幡大谷市民センター
教育機関: 北九州市立中央中学校、北九州市立八幡小学校、北九州市立中央保育所
スポーツ施設: 北九州市立八幡東体育館、高炉台公園、高炉台球場
商業施設: 八幡中央区商店街
金融機関: みずほ銀行、北九州銀行、福岡銀行、西日本シティ銀行、福岡ひびき信用金庫など

まとめ

中央地区は、歴史的な背景と現代的な機能が融合した地域であり、行政、商業、教育、文化など、さまざまな要素がバランス良く存在しています。交通の利便性も高く、住みやすい街として、多くの人々が生活しています。

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