中島汽船

中島汽船株式会社：忽那諸島と松山を結ぶ生命線

中島汽船株式会社は、愛媛県松山市に本社を置き、忽那諸島への航路を運航する海運会社です。島民にとって本土への移動手段として必要不可欠な存在であり、観光客にとっても美しい島々を巡るための重要な足となっています。

歴史

中島汽船の歴史は、明治時代にまで遡ります。当初は複数の船会社が乱立し、航路の安定が課題でしたが、島民の要望を受け、村営による航路の設立が模索されました。紆余曲折を経て、1958年に中島町営汽船として運航を開始。その後、2004年に石崎汽船と地元団体の出資により民営化され、現在の中島汽船株式会社が設立されました。

航路

中島汽船は、主に以下の航路を運航しています。

東線: 大浦港（中島）と高浜港、三津浜港を結ぶ航路で、旅客フェリーと高速船があります。フェリーでは車両の輸送も可能で、島民の生活を支えています。
西線: 西中港（中島）と高浜港、三津浜港を結ぶ航路で、こちらも旅客フェリーと高速船が運航しています。怒和島、津和地島、二神島などの島々を経由し、観光客にも人気があります。

各航路では、伊予鉄ICい〜カードのほか、ICOCA、PASMO、Suicaなどの交通系ICカードも利用できます。また、各港への入出港時には、旧中島町のイメージソング「白いかおりの島へ」が流れ、旅情を掻き立てます。

船舶

現在、中島汽船では、以下の船舶が就航しています。

旅客フェリー

なかじま（2代）: 1994年就航のフェリーで、旅客定員488名、乗用車19台または11mトラック6台を搭載可能です。
じんわ: 2006年就航のフェリーで、旅客定員310名、乗用車18台または大型車4台を搭載可能です。
ななしま（2代）: 2018年就航のフェリーで、旅客定員494名、乗用車31台または12ｍトラック7台、8mトラック1台を搭載可能です。

高速船

あさかぜ: 1995年進水の高速船で、旅客定員90名です。
すいせい: 1995年進水の高速船で、旅客定員107名です。
いそかぜ: 1995年進水の高速船で、旅客定員90名です。

これらの船舶は、島民の足として、また観光客を魅了する存在として、日々活躍しています。

路線バス

中島汽船は、中島島内において路線バスも運行しています。島内の主要な地域を結び、島民の生活を支える重要な交通手段となっています。

2024年4月1日には路線変更が行われ、粟井・トンネル経由、トンネル・神浦経由、神浦・トンネル経由の各路線が復活しました。また、平日運休・土日祝運休となる便も設定されています。

未来に向けて

中島汽船は、忽那諸島と松山を結ぶ航路を維持し、地域社会の発展に貢献することを目指しています。近年では、バリアフリー化や環境対策など、持続可能な運営にも力を入れています。これからも、島民の生活を支え、観光客に愛される海運会社として、その役割を果たしていくことでしょう。

中島汽船の航路は、瀬戸内海の美しい景色を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせる貴重な体験です。ぜひ一度、船旅を楽しんでみてください。

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