中御門経恭

中御門経恭

中御門経恭（なかのみかど つねやす）は、1888年（明治21年）10月6日に生まれ、1954年（昭和29年）2月28日に没した、日本の政治家、華族です。貴族院侯爵議員として、明治から昭和にかけての政治に携わりました。

経歴

中御門経恭は、男爵・中御門経隆の二男として誕生しました。中御門家は侯爵家でしたが、当主であった経明の死後、男子の相続人がいなかったため、娘の萬千子が家督を継承し、爵位を返上しました。その後、1899年10月に経恭が従姉妹にあたる萬千子の養子となり、家督を相続。同年の10月20日には、特旨により侯爵を叙爵しました。

1913年10月5日、満25歳を迎えた中御門経恭は、貴族院侯爵議員に就任しました。彼は火曜会に所属し、1947年5月2日に貴族院が廃止されるまで、その職を務めました。貴族院では、華族としての立場から、様々な議案や政策に関与しました。

学歴としては、1914年に京都帝国大学理工科大学化学科を卒業しています。大学で専門的な知識を習得した後、1917年には式部官に就任しました。式部官としては、皇室の儀式や典礼に関する事務を担当しました。

その他、小運送制度調査会委員、鉄道会議議員、貴族院仮議長など、多岐にわたる役職を歴任しました。これらの役職を通じて、日本の政治や社会の発展に貢献しました。

栄典

中御門経恭は、その功績により、以下の位階と勲章を受けています。

位階
1921年（大正10年）2月10日 - 正四位
1927年（昭和2年）2月15日 - 従三位
勲章等
1931年（昭和6年）5月1日 - 帝都復興記念章

これらの栄典は、彼が日本の発展に尽力した証と言えるでしょう。

親族

中御門経恭の親族には、著名な人物が多くいます。

妻：中御門慶子（のりこ、三井高棟長女）
弟：中御門経民（貴族院男爵議員）
三女：中御門理子 - 旧挙母藩主・内藤家の内藤政恒の妻。二男の内藤政茂は柳原承光（松平忠寿二男）の娘婿となり柳原従光と改名。

このように、中御門家は、日本の社会や文化に大きな影響を与えた家系でした。

まとめ

中御門経恭は、侯爵、貴族院議員、式部官など、多岐にわたる分野で活躍し、日本の近代化に貢献しました。彼の生涯は、日本の華族制度や政治の変遷を理解する上で、重要な手がかりとなります。

参考文献

霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 下巻』霞会館、1996年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
* 人事興信所編『人事興信録 第14版 下』人事興信所、1943年。

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