中村亀鶴 (2代目)

二代目中村亀鶴は、1972年6月18日生まれの歌舞伎役者です。屋号は八幡屋、定紋は向い亀鶴菱。本名は渡邊芳彦といいます。初代中村亀鶴の長男として生まれ、父方の祖父は四代目中村富十郎、祖母は初代中村鴈治郎の娘の中村芳子という歌舞伎役者の名門の血筋です。しかし、御曹司でありながら国立劇場の歌舞伎研修生養成所出身という珍しい経歴を持っています。

1976年12月、京都四條南座で初舞台を踏み、本名の渡辺芳彦で子役を演じました。1991年には伯父である五代目中村富十郎の門下に入り、中村芳彦を名乗ります。その後、1993年に五代目中村富十郎の部屋子となりました。2001年11月には、歌舞伎座で二代目中村亀鶴を襲名し、名実ともに歌舞伎役者として歩み始めます。2009年11月には、四代目坂田藤十郎一門に加わりました。

身長169cm、体重62kg（2015年当時）と公表されており、最終学歴は中学校卒業です。錦絵のような古風な舞台顔と、柔らかい身体に恵まれ、立役と女形の両方をこなす芸域の広さが魅力です。特に、口跡の良さと踊りの技術は高く評価されています。『女殺油地獄』の河内屋与兵衛や、『曽根崎心中』の油屋九平次などを得意としています。

また、2006年には現代劇にも初挑戦し、2010年には現代劇で主演を務めるなど、新たな分野にも積極的に取り組んでいます。大のディズニー好きとしても知られており、インタビューなどでディズニーを例えに出して語ることも多いようです。かつては競馬も趣味としていましたが、多忙のため現在は辞めているとのことです。

受賞歴も多数あり、1999年の国立劇場特別賞を皮切りに、日本俳優協会奨励賞、京都府文化賞奨励賞などを受賞しています。国立劇場優秀賞も複数回受賞しており、その実力が広く認められています。2012年には重要無形文化財（総合認定）に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となりました。

二代目中村亀鶴は、古典歌舞伎の伝統を守りながらも、現代劇にも挑戦するなど、常に新しい表現を追求する意欲的な歌舞伎役者です。その多彩な才能と魅力的な舞台姿は、多くの人々を魅了し続けています。

主な受賞歴は以下の通りです。
1999年：国立劇場特別賞
2000年：日本俳優協会奨励賞
2006年：京都府文化賞奨励賞
2009年：国立劇場優秀賞（2回）
2010年：国立劇場奨励賞
2012年：重要無形文化財（総合認定）、伝統歌舞伎保存会会員

関連情報については、以下のリンクから参照できます。
中村亀鶴オフィシャルサイト
中村亀鶴のブログ - Ameba Blog
中村亀鶴 (@KIKAKU0618) - X（旧Twitter）
歌舞伎俳優名鑑 現在の俳優篇 「二代目中村亀鶴」 - 歌舞伎 on the web

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