中村又七郎

中村又七郎の生涯と業績

中村又七郎（なかむら またしちろう、1884年1月26日 - 1963年6月7日）は日本の政治界において重要な役割を果たした政治家であり、初代糸魚川市長として知られています。彼は新潟県西頸城郡糸魚川町（現在の糸魚川市）に生まれました。1907年、彼は早稲田大学政治経済科を卒業し、その後、陸軍主計少尉として一年間の志願兵生活を送りました。

卒業後は、早稲田大学の講師を務め、新聞界にも足を踏み入れました。『中央新聞』や『自由通信』の記者として活躍した後、『高田日報』の主筆としても名を馳せ、また高田日報社の社長に就任しました。このように、彼のキャリアは教育とメディアの分野にわたりましたが、地域政治にも積極的に関与しました。

中村は糸魚川町会議員に選ばれ、次いで町長、新潟県会議員、さらに県内の参事会員としても活動しました。特に、糸魚川町長在任中の北陸線列車雪崩直撃事故では、その迅速かつ適切な対応が評価されました。このように、彼は地元社会において多くの役割を果たし、地域の発展に貢献しました。

1942年には第21回衆議院議員総選挙において、非推薦で東方会からの出馬を果たし当選を果たしました。議員としての活動を開始した後は、中野正剛らと共に翼賛政治会に所属することとなりましたが、1943年には中野と共に脱退し無所属となりました。その後、護国同志会への参加を経て、戦後は鳩山一郎が主導する日本自由党に入党。しかし、すぐに無所属倶楽部に移り、政治活動を続けました。

戦後、中村は公職追放の憂き目に遭いましたが、追放解除後の1952年には第25回衆議院議員総選挙に無所属で立候補するも、残念ながら落選してしまいます。1954年には町村合併により糸魚川市が設立されると、彼はその初代市長に選出され、市政の舵取りを任されました。

中村又七郎は、彼が活躍した時代において、政治・教育・地域社会の各方面で重要なインパクトを与えた人物です。彼の業績は地元に根ざす政治家としての姿勢が色濃く反映されており、今もなお糸魚川市の歴史に刻まれています。

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