中突堤中央ターミナル

神戸港中突堤中央ターミナル「かもめりあ」：神戸のウォーターフロントを彩る客船ターミナル

神戸港の中突堤中央ターミナルは、神戸市中央区波止場町に位置する、愛称を『かもめりあ』と呼ぶ旅客船ターミナルです。1990年代後半、中突堤と弁天埠頭間の水域を埋め立てて造成され、1998年3月28日に供用を開始しました。3基6バースの浮桟橋を備え、高速船や遊覧船など、小型旅客船の拠点として賑わいをみせています。

かもめりあの誕生と周辺環境

『かもめりあ』という愛称は、『かもめ』と『エリア』を組み合わせた造語です。埋立地の歴史的経緯から、『国産・弁天地区』や『中突堤西地区』とも呼ばれています。ターミナルビルの東西には緑地が広がり、東側にはイベントにも活用される円形ステージが設置されています。西隣には、神戸21世紀復興記念事業として建てられた『汽笛時計』があり、歴史を感じさせる景観を形成しています。

メリケンパーク（1987年）や神戸ハーバーランド（1992年）といった先行する再開発地区の間に位置し、かもめりあの完成によって、メリケン波止場から中突堤、国産波止場、弁天埠頭、高浜岸壁、そして蟹川船渠へと続く神戸港の歴史的地区におけるウォーターフロントの回遊性が大きく向上しました。ターミナル完成以前は、中突堤西岸に船が接岸し、発券業務などは現在のターミナルビル（当時は別名称）で行われていました。現在でも、ターミナルビルの1階には広々とした待合スペースや土産物店が営業しています。

周辺施設とアクセス

国産波止場の跡地は、バス停、タクシー乗り場、駐車場として活用されています。神姫バスのPort Loop（連節バス）の停留所も『かもめりあ』と名付けられています。弁天埠頭の跡地には、1999年に都市型集客施設『シーガルハーバー』が完成し、ホームセンターなどが入居しています。埋立地には、ホテルや結婚式場なども建設され、多様な施設が調和したエリアとなっています。

アクセスは、JR、阪神、阪急、地下鉄など複数の駅から徒歩圏内に位置しており、交通の便も良好です。

JR西日本・阪神 元町駅：徒歩15分
阪急 花隈駅：徒歩10分
神戸市営地下鉄西神・山手線 県庁前駅：徒歩12分
神戸市営地下鉄海岸線 みなと元町駅：徒歩5分
* 神姫バスPort Loop「かもめりあ」停留所

かもめりあから出発する航路（過去を含む）

かもめりあからは、神戸港周辺やポートアイランド、神戸空港などを結ぶ様々な航路が運航されてきました。過去には、神戸空港への海上アクセスを担う航路も存在しましたが、現在は廃止されています。現在も、神戸港の遊覧船などが発着しています。

ターミナルビルについて

アメニティターミナル推進のモデル事業として建設されたターミナルビルは、鉄骨造（一部RC造）の地上2階建てです。1階には船会社カウンター、待合ロビー、売店などが、2階には総合ロビーが設置されています。1998年には兵庫県福祉のまちづくり賞を受賞しています。

近隣ターミナル

かもめりあの他にも、神戸港には高浜旅客ターミナル、中突堤旅客ターミナル、新港フェリーターミナル、神戸ポートターミナルなど、多くの旅客船ターミナルが存在します。それぞれ特徴があり、神戸港の賑わいを支えています。

まとめ

神戸港中突堤中央ターミナル「かもめりあ」は、神戸のウォーターフロント開発における重要な拠点として、観光客や地元住民に親しまれています。周辺エリアの整備や交通アクセスも充実しており、神戸観光の出発点として最適な場所と言えるでしょう。

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