久住町 (薩摩川内市)

久住町（くじゅうちょう）

鹿児島県薩摩川内市に位置する久住町は、川内川の下流域に広がる自然豊かな地域です。かつては薩摩国薩摩郡に属し、変遷を経て現在の薩摩川内市の一部となりました。2020年10月1日現在の人口は55人、世帯数は27世帯と、小規模な集落が点在しています。

地理

久住町は、薩摩川内市の中央部に位置し、川内川が町の北端を蛇行しながら流れています。東郷町南瀬、中村町、樋脇町倉野に隣接しており、県道394号線が町の中央部を東西に横断しています。

町の中央には、中世に入来院氏が居城とした久住城跡があり、その麓に集落が形成されています。城跡の南面には磨崖仏が残っており、歴史を感じさせる景観が広がります。城跡東部の台地は整備され、広大な畑地として利用されています。また、町内には岩川、山之口、麦木場の3つの溜池が存在します。

川内川には、久住町と東郷町南瀬を結ぶ久住橋が架かっています。この橋は、2006年の豪雨で流失しましたが、2010年に復旧しました。

町名の由来

「久住」という地名は、楠元から倉浦へ通じる山越えの地であったことに由来し、「越す」が「くし」に転訛したとされています。「久重」とも表記されることがあります。

小字

町内には、江ノ口、古川、田切山、池田、麦木場、中鶴、里井場ヶ迫、河消、河鶴、宇之勢、落シ、迫畠、岩河、山ノ口といった小字が存在します。

歴史

久住の成立と中世

久住の地名は南北朝時代から見られ、当初は薩摩国薩摩郡に属していました。渋谷氏の譲状にもその名が見られ、時代とともに「久中村」から「久住村」へと表記が変わっていきました。

近世の久住村

江戸時代には薩摩藩の樋脇郷に属していましたが、一時的に平佐郷の北郷氏の所領となり、明治2年に樋脇郷から平佐郷に編入されました。村高は時代とともに変化しましたが、概ね200石程度でした。

町村制施行以後

1889年の町村制施行により、久住村は平佐村の大字「久住」となりました。その後、平佐村が他の村と合併し川内町となり、久住は川内町の大字となりました。1940年には、川内町の大字久住が「久住町」と改称され、翌日には川内市となりました。2004年の市町村合併により、薩摩川内市の一部となりましたが、町名に変更はありません。

人口

1995年以降の国勢調査によると、人口は減少傾向にあります。

施設

寺社

町内には日枝神社があります。

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合の学区は、薩摩川内市の規定によります。

交通

道路

• - 鹿児島県道394号山崎川内線

脚注

参考文献

• - 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。

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