樋脇町

旧樋脇町（ひわきちょう）

旧樋脇町は、かつて鹿児島県北西部に位置し、薩摩郡に属していた町です。薩摩藩第19代藩主島津光久が整備した「市比野温泉」と、町技として親しまれた「ホッケー」が盛んな「温泉とホッケーの町」として知られていました。また、日本初の焼酎資料館も存在していました。

2004年10月12日、川内市、入来町、東郷町、祁答院町、里村、上甑村、下甑村、鹿島村との新設合併により薩摩川内市の一部となり、その歴史に幕を閉じました。

地理

旧樋脇町は、川内川、樋脇川、市比野川などの河川が流れ、丸山などの山々に囲まれた自然豊かな地域でした。隣接する自治体としては、川内市、串木野市、薩摩郡の入来町、東郷町、宮之城町、日置郡の市来町、東市来町、郡山町などが挙げられます。

旧樋脇町は、市比野、倉野、塔之原の3つの大字から構成されており、現在の薩摩川内市樋脇町市比野、樋脇町倉野、樋脇町塔之原にそれぞれ該当します。

歴史

1889年4月1日、町村制の施行に伴い、江戸時代の樋脇郷（外城）の区域にあたる塔之原村、市比野村、倉野村が合併し、薩摩郡樋脇村が成立しました。1940年11月10日には、町制を施行し、薩摩郡樋脇町となりました。そして、2004年10月12日、川内市をはじめとする7町村と新設合併し、薩摩川内市となりました。

行政

旧樋脇町の最後の町長は黒瀬一郎氏で、1995年4月から2004年10月11日まで務めました。

行政組織

旧樋脇町の行政組織は、「川薩地区法定合併協議会」の資料によれば、以下の通りでした。

町長
助役
総務課（庶務係、財務係、管財係、市町村合併対策室、市比野出張所）
企画課（企画係、調整係、情報係）
税務課（住民税係、資産税係、地籍係）
住民課（住民係、環境衛生係、年金保険係、保健婦係）
福祉介護保険室（福祉係、介護保険係）
経済課（農政係、商工観光係、畜産係、耕地係、林業係、換地係）
建設課（管理係、土木係、建設係）
水道課（温泉管理室、水道係、温泉係）
収入役（出納係、用度係）
議会事務局
農業委員会
教育委員会
学校教育課
社会教育課

教育

高等学校

鹿児島県立樋脇高等学校（2007年に鹿児島県立川薩清修館高等学校に統合）

中学校

旧樋脇町内には中学校がありました。

小学校

旧樋脇町内には小学校が複数ありました。

交通

旧樋脇町へのアクセスは、最寄りの鹿児島空港を利用するのが便利です。

道路

旧樋脇町内には以下の県道が通っていました。

主要地方道：鹿児島県道36号川内郡山線、鹿児島県道39号串木野樋脇線
一般県道：鹿児島県道304号仙名伊集院線、鹿児島県道333号川内祁答院線、鹿児島県道335号市比野東郷線、鹿児島県道343号樋脇停車場線（合併後の2005年3月29日に路線廃止）、鹿児島県道346号山田入来線

道の駅として、道の駅樋脇がありました。

鉄道

かつては、国鉄宮之城線（川内 - 薩摩大口）が町内を通っていましたが、1987年1月10日に廃止され、バス転換されました。

宮之城線：樋脇駅 - 上樋脇駅

産業

主な企業

旧樋脇町には、以下のような企業がありました。

エブリワン市比野店（現在は閉店）
田苑酒造
ホテルグリーンヒル

観光

観光地

旧樋脇町には、以下のような観光地がありました。

市比野温泉
焼酎資料館（田苑酒造内）

行事

市比野温泉よさこい祭り
市比野温泉サマーフェスティバル

出身有名人

旧樋脇町出身の有名人としては、以下の人物が挙げられます。

児玉実良（衆議院議員、弁護士）
萩亮（衆議院議員、内務官僚）
太刀風義経（大相撲力士）
牛鼻健（サッカー選手）

脚注

参考文献

樋脇町史編さん委員会『樋脇町史 上巻』樋脇町、1993年。
樋脇町史編さん委員会『樋脇町史 下巻』樋脇町、1996年。

関連項目

鹿児島県の廃止市町村一覧

外部リンク

樋脇町（薩摩川内市HP内アーカイブ）
川薩地区法定合併協議会

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