久我山

久我山：豊かな自然と歴史が息づく住宅街

東京都杉並区南西部に位置する久我山は、1丁目から5丁目までを擁する、住居表示実施済みの地域です。神田川と玉川上水が流れ、その両岸には緑豊かな遊歩道が整備され、武蔵野の面影を色濃く残しています。2019年に開通した東八道路により、アクセスも向上し、利便性と自然の調和が図られています。

自然環境と都市生活の調和

久我山の北部は宮前・松庵、北西部は三鷹市井の頭・武蔵野市吉祥寺南町、西部は三鷹市牟礼、南部は世田谷区北烏山、南西部は杉並区上高井戸、東部は杉並区高井戸西と隣接しています。地域内には、人見街道が通り、久我山駅周辺には久我山連合商店会を中心とした商店街が形成され、地域住民の生活を支えています。駅周辺以外の地域は、落ち着いた住宅街が広がり、企業や団体のグラウンド、公園なども点在し、緑豊かな環境が保たれています。久我山駅近くには、久我山稲荷神社が鎮座し、地域の歴史を感じさせる存在となっています。

地価と歴史

2024年1月1日時点の公示地価は、場所によって異なり、83万5000円/m2から62万9000円/m2の範囲で推移しています。

久我山の地名は、「くが」が空閑地や陸地を意味し、武蔵野の新開地を指しているという説があります。古くは「久ケ山」とも呼ばれていました。江戸時代から1889年までは江戸幕府領久我山村であり、文化・文政時代には64戸の世帯がありました。水利は玉川上水と神田上水、鎮守は久我山稲荷神社でした。

沿革と近年の出来事

1889年の町村制施行により、高井戸村の大字久我山となりました。その後、町制施行、東京市編入を経て、現在の杉並区久我山となりました。1933年には久我山駅と富士見ヶ丘駅が開業し、地域の発展に大きく貢献しました。第二次世界大戦末期には、五式十五糎高射砲が配置されていたという歴史も持ちます。

1949年には久我山大学が開学しましたが、1950年には閉学しています。1967年には立教女学院短期大学が開学し、地域に教育機関をもたらしましたが、2020年には閉学しています。1969年には住居表示が実施され、現在の町丁が成立しました。1978年には、ガス爆発事故が発生し、周辺に大きな被害が出ました。

教育・交通・施設

久我山には、立教女学院中学校・高等学校、立教女学院小学校、國學院大學久我山中学校・高等学校などの教育機関があります。交通面では、京王井の頭線の久我山駅が中心的な役割を果たし、富士見ヶ丘駅も近接しています。三鷹台駅も利用可能です。

地域には、久我山運動場、NHK富士見ヶ丘クラブハウス（前川國男設計）、岩崎通信機本社、京王電鉄富士見ヶ丘検車区などの施設があります。また、久我山稲荷神社は地域住民にとって重要な存在です。

まとめ

久我山は、豊かな自然と歴史、そして現代の利便性を兼ね備えた魅力的な地域です。静かな住宅街と活気のある商店街、そして良好な教育環境が調和し、住みやすい街として高い人気を誇っています。将来的な人口変遷や事業所数の推移にも注目が集まります。

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