久我通誠

久我通誠（こが みちとも）は、江戸時代前期から中期にかけて活躍した公卿であり、内大臣・久我広通の子として生まれました。彼は霊元天皇（112代）、東山天皇（113代）、中御門天皇（114代）の三代にわたり朝廷に仕え、従一位・内大臣の地位にまで昇りつめました。

生涯

久我通誠は、初め時通、通縁、通規と名乗っていましたが、後に久我家を継ぐことになり、名前を改めました。寛文3年（1663年）に叙爵を受け、以降、侍従、左近衛中将と順調に昇進を重ね、延宝3年（1675年）には従三位となり公卿の仲間入りを果たしました。その後、踏歌節会外弁、権中納言、権大納言、神宮伝奏、踏歌節会内弁など、朝廷の要職を歴任しました。宝永5年（1708年）には、東山天皇の中宮である幸子女王の中宮大夫に任じられ、同年には右近衛大将にもなりました。

宝永6年（1709年）から正徳元年（1711年）までの間は、内大臣を務め、その間に従一位に昇進しました。内大臣としての彼は、朝廷における重要な役割を担い、政治に深く関与しました。

系譜

父：久我広通
母：梅子女王 - 伏見宮貞清親王の王女
妻：千種有維の娘
男子：久我惟通（1687-1748）
生母不明の子女
女子：鷹司輔信室
養子
女子：冬姫 - 兄・久我通名の子。伊達吉村正室

久我通誠は、公卿として朝廷に長きにわたり貢献し、その功績は多岐にわたります。彼の存在は、江戸時代の朝廷における公家社会の動向を知る上で重要な手がかりとなります。また、彼の家系は、多くの有力公家や大名家と婚姻関係を結び、その影響力を広げていきました。彼の残した足跡は、日本の歴史において決して小さくはありません。

もう一度検索