二子橋梁
二子橋梁（ふたごきょうりょう）
二子橋梁は、東京都世田谷区と神奈川県川崎市を結ぶ、東急電鉄の鉄道橋です。この橋は多摩川下流部とその支流である野川に掛かっており、田園都市線の二子玉川駅と二子新地駅間に位置しています。1966年に竣工され、田園都市線が併用軌道から専用の鉄道橋に移行する形で建設されました。橋梁の上部には「田園都市線二子橋梁」という表記があり、東急電鉄によるプレスリリースにもこの名称が独自に記載されています。
二子玉川駅はこの橋の上にあり、駅のホームの約半分は橋の上に存在しています。さらに、大井町線もこの駅に発着していますが、配線の変更および改良工事が行われた結果、1999年以降は橋の上に大井町線の引き上げ線が設けられました。この工事により、2009年まで同線の列車は橋の中央で折り返し作業を行っていました。
この橋梁はもともと複線で設計されましたが、田園都市線の複々線化工事に伴い、構造をそのまま活かして複々線化が実施されました。つまり橋梁自体の架け替えは行われることなく、既存の構造を利用して複々線として改良されたのです。この複々線化によって、1999年からは大井町線の折り返し線が実質的に複々線として機能し、追加の工事を経て2009年7月11日に全線が複々線として開業しました。多摩川と野川の合流点でもあるこの橋は、地域の交通にとって重要な役割を果たしています。
構造諸元
歴史
二子橋梁が架けられた理由は、元々この地域が路面電車で運行されていた玉川線の支線（溝ノ口線）が併用軌道形態で二子橋を通っていたためです。この形態では、電車が道路に乗り入れつつ多摩川を渡河する必要がありましたが、自動車の交通量が増加する中、電車の運行が渋滞の原因となり、また道の活荷重の問題もあったため、線路を専用の橋梁に置き換える必要があったのです。これにより、本橋が建設されることとなりました。
年表
周囲の橋
このように、二子橋梁は地域の交通動脈の一部として、また橋梁としての技術的な進化の象徴でもあります。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。