二条宗基

二条宗基（にじょう むねもと）

二条宗基は、江戸時代に生きた公卿で、号を後敬心院と称しました。

生涯

享保12年（1727年）、権大納言である九条幸教の子として京都に誕生しました。元文3年（1738年）に二条宗熙の妹である多米姫（喜子）と結婚し、二条家の養子となります。同年、桜町天皇から将来の即位灌頂を二条家で行うよう宸翰を得ました。元文4年（1739年）正月には、二条家の伝統に従い、養父同様に将軍徳川吉宗から偏諱（「宗」の字）を授かりました。

元文5年（1740年）5月28日、従三位に叙せられ、後に従一位（1752年（宝暦2年）1月10日叙）に昇進しました。内大臣（1745年 - 1748年）、右大臣（1749年 - 1754年）などの要職を歴任しました。宝暦4年（1754年）に28歳の若さで薨去しました。昭和天皇は宗基の来孫にあたります。

桜町天皇は摂家との関係を重視し、大典侍姉小路定子が生んだ桃園天皇の「実母」を二条舎子（後の青綺門院、二条宗熙・喜子の異母姉）と定めたため、二条家は桃園天皇の外戚となりました。宗基は将来を嘱望されていましたが、若くして急死しました。また、宗基は他の摂家が警戒していた竹内式部に師事していたことでも知られています。もし宗基が健在であれば、その後の宝暦事件も異なった展開を見せていた可能性も指摘されています。

系譜

父：九条幸教
母：徳川三千君（尾張藩主・徳川吉通の長女）
養父：二条宗熙
妻：二条喜子（二条吉忠の娘）
妻：家女房
男子：二条重良（1751-1768）
男子：二条治孝（1754-1826）
女子：五千姫（本願寺文如室）（1750-1809）

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