二条恭仁子

二条恭仁子：激動の時代を生きた元皇族の生涯

二条恭仁子（にじょう くにこ）は、1917年（大正6年）5月18日に誕生し、2002年（平成14年）7月6日に没した、日本の元皇族です。皇族時代には恭仁子女王という名で親しまれました。

誕生と成長

1917年5月18日午後4時、恭仁子女王は久邇宮家の多嘉王と妃静子の第3女子として誕生しました。誕生から数日後の5月24日には「恭仁子」と命名されています。学業においては、京都府立京都第一高等女学校（現在の京都府立鴨沂高等学校）を卒業されました。

公爵家への降嫁

1938年（昭和13年）12月9日、恭仁子女王は五摂家の一つである二条弼基（ふじわら の すけもと）公爵へ降嫁の勅許が下りました。これは、皇族女子が臣籍降下し、華族と婚姻することを意味します。翌1939年（昭和14年）3月23日、婚姻に先立ち、勲二等宝冠章を受章されました。そして、同年4月2日、二条弼基公爵と正式に婚姻されました。

結婚後の生活と家族

二条恭仁子女王は、二条弼基公爵との間に一男二女をもうけられました。

長女：梅渓昌子（1941年 - ） - 梅渓通明室
次女：飯田和子（1943年 - ） - 飯田叡室
長男：二条基敬（1944年 - ） - 二条家第30代当主

二条家は、公爵家として日本の歴史と文化に深く関わってきました。恭仁子女王は、夫である弼基公爵を支え、二条家の伝統を守りながら、子供たちを育てられました。

栄典

1939年（昭和14年）3月23日：勲二等宝冠章

血縁

父：多嘉王（久邇宮家）
母：多嘉王妃静子（水無瀬忠輔子爵の長女）
兄弟：発子女王、珖子女王、賀彦王、宇治家彦（家彦王）、梨本徳彦（徳彦王）
夫：二条弼基 - 二条家第29代当主、公爵

系譜

二条恭仁子女王は、日本の皇室と公家社会の双方にルーツを持つ、非常に高貴な血筋を受け継いでいます。その系譜は、日本の歴史そのものと言えるでしょう。

外部リンク

* 『帝国児童教育会「国際童画集 : トルコ・ロシア・フインランド・スエデン・日本」』 - 国立国会図書館デジタルコレクション - 恭仁子女王が11歳の時に描いた風景画が掲載されています。

二条恭仁子女王は、激動の時代を生き、皇族としての品格と公爵夫人としての役割を果たされました。その生涯は、日本の近現代史を語る上で欠かすことのできない貴重な記録です。

もう一度検索