交響的舞曲 (グリーグ)

『交響的舞曲』作品64は、ノルウェーの作曲家エドヴァルド・グリーグが1896年にピアノ連弾曲として作曲し、1898年に管弦楽編曲を完成させた作品です。この作品は、『4つの交響的舞曲』や『交響的舞曲集』とも呼ばれることがあります。

グリーグは、ルドヴィク・リンデマンが採譜した民俗音楽のアンソロジーを参考に、4つの舞曲からなる管弦楽組曲を構成しました。全曲を通してニ長調とその近親調が用いられ、全体的に調和の取れた美しい響きが特徴です。管弦楽版の初演はコペンハーゲンで行われ、ヨハン・スヴェンセンの指揮によって披露されました。

構成

この組曲は、以下の4つの楽章で構成されています。

1. 第1曲（ト長調、アレグロ・モデラート・エ・マルカート）：快活でリズミカルな舞曲です。
2. 第2曲（イ長調、アレグレット・グラツィオーソ）：優雅で美しい旋律が印象的な舞曲です。
3. 第3曲（ニ長調、アレグロ・ジョコーゾ）：生き生きとした活気に満ちた舞曲です。
4. 第4曲（イ短調、アンダンテ ― アレグロ・リゾルート）：ゆっくりとした導入部と、激しい展開部を持つ舞曲です。

演奏時間は、全曲で約26分です。ただし、第3曲と第4曲の繰り返しを行わない場合は、演奏時間が短縮されます。各曲の演奏時間は、それぞれ約6分、約5分、約5分、約10分となっています。

楽器編成

『交響的舞曲』は、以下の楽器によって演奏されます。

ピッコロ
フルート2
オーボエ2
クラリネット2
ファゴット2
ホルン4
トランペット2
トロンボーン3
テューバ
ティンパニ
トライアングル
ハープ
* 弦五部

その他

この作品は、グリーグの管弦楽曲の中でも特に人気が高く、現在でもコンサートなどで頻繁に演奏されています。

交響的舞曲の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト)

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