今村陽一
今村 陽一（いまむら よういち）は、1976年5月11日に山梨県甲斐市で生まれた、日本のプロドリフトドライバーです。地元甲斐市でフラワーショップ「シルキー・ハウス」を経営しており、店長としての顔も持ちます。愛称は「よーいち」。モータースポーツにおける主な活躍の場は、国内最高峰のドリフト競技「D1グランプリ」です。
今村選手はD1グランプリが始まった2001年の初年度から参戦し続けた、シリーズを代表するドライバーの一人です。
キャリア初期は、長く愛用するトヨタ・スプリンタートレノ（AE86）を駆ってプライベート参戦。初年度の2001年には、開幕戦での優勝を含む好成績を残し、最終戦までシリーズチャンピオン争いを繰り広げ、ランキング2位を獲得しました。
2002年からはワークス体制となり、アペックスのドライバーとしてトヨタ・アルテッツァで参戦しますが、マシントラブルに悩まされ苦戦。シーズン途中からマツダ・RX-7（FD3S）にスイッチし、終盤戦での2勝でシリーズ5位、翌シーズンのシード権を手にしました。
アペックスのRX-7を熟成させた2003年には、圧倒的な強さを見せ、シーズン7戦中6回のポイント獲得、5度の表彰台、そして史上初の単走・追走での2連勝を含む活躍で、自身初のシリーズチャンピオンに輝きました。
2004年は新型マシン投入までの間に苦戦したものの、新RX-7投入後は速さを取り戻し、3連勝を達成。シリーズ3位となりました。2005年も最終戦での優勝などを見せ、シリーズ3位をキープします。
2006年、アペックスのD1撤退に伴い、トップシークレットが製作した日産・フェアレディZ（Z33）で新たな挑戦を開始。2007年も仕様変更されたZ33をドライブし、シリーズ6位まで順位を上げました。
2008年からは、縁の深いオートプロデュースBOSSへ移籍し、日産・シルビア（S15）で参戦。移籍初年度からすぐにトップ争いに加わり、シリーズランキング2位という好成績を残しました。
そして、S15で臨んだ2009年に、D1グランプリ史上初となる2度目のシリーズチャンピオンを獲得。翌2010年には史上初のシリーズ連覇を達成。さらに2011年には、3年連続、通算4度目のシリーズチャンピオンという金字塔を打ち立て、D1における自身の黄金期を築きました。この間、タイヤメーカーもブリヂストンからダンロップへ変更しています。
2012年からは日栄レーシングプロジェクトに移籍し、引き続きS15シルビアで参戦（タイヤはファルケンへ変更）。2014年にはOTGモータースポーツへ移籍し、マシンをトヨタ・86に変更。この86は海外フォーミュラ・ドリフト用に製作途中だった左ハンドル車両をベースとし、TRDがNASCARに供給する5.8LV8エンジンを搭載するというユニークなマシンでした。その後もOTG 86で参戦を続け、エンジンの変更（V6ツインターボ化）なども行われました。
2019年にはチームを移籍し、フェラーリ・550マラネロにVR38DETTエンジンを搭載したマシンで参戦しましたが、開発途上でのクラッシュもあり、この年をもってD1グランプリへの選手としての参戦は一旦休止となりました。
2020年以降はD1の競技からは身を引いていますが、サーキットでの走行会イベントなどを主催するなど、ドリフト業界に貢献し続けています。
D1以外では、2003年から「ネッツカップ アルテッツァシリーズ」に参戦し、表彰台獲得経験もあります。また、Zチャレンジへのスポット参戦も行いました。ネッツカップ参戦時に知り合った坂東正敬監督とは、モータースポーツ関連のビデオ企画で「凸凹コンビ」として共演し、人気を博しました。
今村氏の本業は、山梨県で代々続く花屋「シルキー・ハウス」の店長です。自身で車の運転をして配達や仕入れもこなしており、その仕事ぶりがチューニングショップとの繋がりを生むことも。予選日と仕入れ日が重なることに触れ、「日光に行かなくて良かった！」とジョークを飛ばしたエピソードも残っています。また、花屋の店舗に客の運転する車が突っ込むという珍事も経験しています。
ドリフトのエキシビションマッチで日本人ドライバーによる団体ドリフトを披露した際、一人だけ発泡スチロールの壁にクラッシュしてしまったという、お茶目な一面も持ち合わせています。
漫画『頭文字D』の大ファンとしても知られ、過去にアマチュア時代の自身のハチロクでの写真が関連書籍に掲載されたり、作者や他のプロドライバーと共にアニメ関連の番組や企画に出演したりしています。特に、先輩ドライバーである谷口信輝氏を「永遠の先輩」として尊敬していると公言しています。
かつて「世界一の馬鹿ハチロク使い」と呼ばれたこともある今村選手は、地元山梨のテレビ番組に出演し、同郷のプロレスラー鷹木信悟選手を乗せてドリフトを披露するなど、地域に根差した活動も行っています。
D1グランプリ最多タイの4度のシリーズチャンピオンという輝かしい記録を持つ一方で、本業の花屋を経営し、多くのファンから愛されるその人柄は、ドリフト界において特別な存在感を示しています。
D1グランプリでの軌跡
今村選手はD1グランプリが始まった2001年の初年度から参戦し続けた、シリーズを代表するドライバーの一人です。
キャリア初期は、長く愛用するトヨタ・スプリンタートレノ（AE86）を駆ってプライベート参戦。初年度の2001年には、開幕戦での優勝を含む好成績を残し、最終戦までシリーズチャンピオン争いを繰り広げ、ランキング2位を獲得しました。
2002年からはワークス体制となり、アペックスのドライバーとしてトヨタ・アルテッツァで参戦しますが、マシントラブルに悩まされ苦戦。シーズン途中からマツダ・RX-7（FD3S）にスイッチし、終盤戦での2勝でシリーズ5位、翌シーズンのシード権を手にしました。
アペックスのRX-7を熟成させた2003年には、圧倒的な強さを見せ、シーズン7戦中6回のポイント獲得、5度の表彰台、そして史上初の単走・追走での2連勝を含む活躍で、自身初のシリーズチャンピオンに輝きました。
2004年は新型マシン投入までの間に苦戦したものの、新RX-7投入後は速さを取り戻し、3連勝を達成。シリーズ3位となりました。2005年も最終戦での優勝などを見せ、シリーズ3位をキープします。
2006年、アペックスのD1撤退に伴い、トップシークレットが製作した日産・フェアレディZ（Z33）で新たな挑戦を開始。2007年も仕様変更されたZ33をドライブし、シリーズ6位まで順位を上げました。
2008年からは、縁の深いオートプロデュースBOSSへ移籍し、日産・シルビア（S15）で参戦。移籍初年度からすぐにトップ争いに加わり、シリーズランキング2位という好成績を残しました。
そして、S15で臨んだ2009年に、D1グランプリ史上初となる2度目のシリーズチャンピオンを獲得。翌2010年には史上初のシリーズ連覇を達成。さらに2011年には、3年連続、通算4度目のシリーズチャンピオンという金字塔を打ち立て、D1における自身の黄金期を築きました。この間、タイヤメーカーもブリヂストンからダンロップへ変更しています。
2012年からは日栄レーシングプロジェクトに移籍し、引き続きS15シルビアで参戦（タイヤはファルケンへ変更）。2014年にはOTGモータースポーツへ移籍し、マシンをトヨタ・86に変更。この86は海外フォーミュラ・ドリフト用に製作途中だった左ハンドル車両をベースとし、TRDがNASCARに供給する5.8LV8エンジンを搭載するというユニークなマシンでした。その後もOTG 86で参戦を続け、エンジンの変更（V6ツインターボ化）なども行われました。
2019年にはチームを移籍し、フェラーリ・550マラネロにVR38DETTエンジンを搭載したマシンで参戦しましたが、開発途上でのクラッシュもあり、この年をもってD1グランプリへの選手としての参戦は一旦休止となりました。
2020年以降はD1の競技からは身を引いていますが、サーキットでの走行会イベントなどを主催するなど、ドリフト業界に貢献し続けています。
その他のモータースポーツ活動と人物像
D1以外では、2003年から「ネッツカップ アルテッツァシリーズ」に参戦し、表彰台獲得経験もあります。また、Zチャレンジへのスポット参戦も行いました。ネッツカップ参戦時に知り合った坂東正敬監督とは、モータースポーツ関連のビデオ企画で「凸凹コンビ」として共演し、人気を博しました。
今村氏の本業は、山梨県で代々続く花屋「シルキー・ハウス」の店長です。自身で車の運転をして配達や仕入れもこなしており、その仕事ぶりがチューニングショップとの繋がりを生むことも。予選日と仕入れ日が重なることに触れ、「日光に行かなくて良かった！」とジョークを飛ばしたエピソードも残っています。また、花屋の店舗に客の運転する車が突っ込むという珍事も経験しています。
ドリフトのエキシビションマッチで日本人ドライバーによる団体ドリフトを披露した際、一人だけ発泡スチロールの壁にクラッシュしてしまったという、お茶目な一面も持ち合わせています。
漫画『頭文字D』の大ファンとしても知られ、過去にアマチュア時代の自身のハチロクでの写真が関連書籍に掲載されたり、作者や他のプロドライバーと共にアニメ関連の番組や企画に出演したりしています。特に、先輩ドライバーである谷口信輝氏を「永遠の先輩」として尊敬していると公言しています。
かつて「世界一の馬鹿ハチロク使い」と呼ばれたこともある今村選手は、地元山梨のテレビ番組に出演し、同郷のプロレスラー鷹木信悟選手を乗せてドリフトを披露するなど、地域に根差した活動も行っています。
D1グランプリ最多タイの4度のシリーズチャンピオンという輝かしい記録を持つ一方で、本業の花屋を経営し、多くのファンから愛されるその人柄は、ドリフト界において特別な存在感を示しています。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。